Tyrrell 博物館見学記
Tyrrell博物館の入り口
「バンフから お客を乗せて ここへ来ることはあるけれどカルガリーから直行した
ことは ないのです。いつもだったら 入り口に近い駐車場には止められない
のですが 今日は 早く着いたので 駐車場から あまり歩かないで済みます。」と
ガイド氏。彼の薦めで入り口の向かい側にある展望台に登りました。
小山の頂上を平に削った展望台から博物館の方を見ると パンフレットで
見慣れた建物が見おろせ その後方に峡谷の南側の壁が北西に向かって延々
と視界の奥のほうに続いていました。はるかに霞むあたりを指さして「今は
あ
の辺で掘っているらしいですよ。」とガイド氏。
博物館とは反対側を振り返れば峡谷の北側の壁が間近に迫って見えました。
博物館の建物の周りをうろつけば化石が見つかるというものではなさそうな雰囲気
でした。1990年に幕張メッセで開催された恐竜展のガイドブックでは博物館の前のプールわき
にティラノサウルスの肉付き復元模型がそびえ立っていた筈でしたが それは1990年
に日本に行ったきりでまだ返って来てないそうです。

かわりに門標の上に2頭のオ
ルニトレステスとそれを追いかける形のアルバートサウルスの実物大肉付き復元模型
が展示されていました。
TYRRELL博物館
入り口近くに2、3看板が出ていて その内の1つに We meet here
at 2PM というのがあり 何かイベントがありそうでした。
暗いが広い廊下を入って正面が切符売り場。円形のオープン カウン
ターで1人づつチェックすることよりも多人数をどんどん入れる方に重点を
置いた設計のように思えました。Museum Gallary guide video を購入した時
入っていた博物館協力会の人の名刺を差し出したら 入場料と お土産品の10%
割引をするとのことでした。本当はお金のことよりも バックヤードを案内して欲し
かったのだけれど 言いそびれてしまいました。 有料の日本語の案内のカセットテー
プとウォークマンを借りました。これは後から考えると 失敗でした。このカセットで
解説しているのは展示物のダイジェストであってテープの案内に従って歩くと
1
時間半で展示を見終わるようになっているのです。 テープの「ほら右側
のケースを見てご覧。お次は左手の化石を見てごらん。・・・・」というペースには
まってしまうと細かい展示は到底見ることはできません。ゆっくり見たい時はテープ
を止めれば良いのですが なかなか区切りの良いところで止める事は出来ません。
この博物館は200もの展示物があり最低でも4、5時間かけて見学するのが望まし
いとされているのにどうしてもテープのペースに巻き込まれて足が早くなってしまい
ました。入ってすぐの所に本当の化石とレプリカの違いについて解説している展示が
ありました。 本物の恐竜の大腿骨の化石とそのレプリカが並べて釣り下げられてお
り 触れる事ができるようになっていました。揺すってみると本物はいかにも重々し
く揺れました。また触れるとひんやりしていました。もともと石だから比熱が大きい
のでしょう。
本当の化石は重くて展示に不便なのと 研究のために バックヤードに置かれ、代わりに
精巧なレプリカを軽いプラスチックで作って展示するのだそうです。 この博物館
では本物とレプリカの違いがよくわかるように レプリカの色を明るい色にしている
そうです。
サイエンスホールでは地層のできる様子や魚の動きを説明する動く仕掛がならんで
いましたが テープで解説していないのでパス。化石を岩から取り出して見せるラボラトリー
を覗く為のガラス窓があり質疑応答の為の電話が置いてあるコーナーがありましたが
私が行った時には作業をする人はいませんでした。プレートの動きを説明するらしい
装置がありましたがデモンストレーションしていなかったのでパス。
中2階へ向かうスロープを上がり始めたところに生物の多様性を示す写真による展示。
次いで魚を飲み込んだ姿で化石になった3メートル位ある大きな魚のパネル。スロー
プを進むと右下に恐竜ホールを見おろすことができ いよいよ恐竜と御対面できると
いう期待を持たせてくれます。スロープを上がりきった所が2階。ここは先カンブリ
ア紀から古生代の展示でしたが Offial guide to Tyrrell Museum に写真が載って
いた海百合やぜん虫の展示が殆どありませんでした。三葉虫の化石はありました。が
Burgess Shale =バージェス頁岩動物のコーナーは改修工事中でした。このあたり
で左側にティラノサウルスの全身骨格復元模型の頭の部分を間近に見る事が出来まし
た。この復元骨格は大変大きいので恐竜ホールに降りてから見上げると頭の部分は遠
すぎて良く見えません。ビデオやガイドブックでは1階へ降りる階段の手前に大きな
Dunkleosteus(甲冑魚のたぐい)の頭がある筈でしたが そこには引っ越しの後の
ような 間抜けな空間が残っているだけでした。1階に降りたところは Imperial O
il Resources という企業が寄付して作ったDevonian Reef という展示でガラスケー
スの中に本物の珊瑚礁のような明るいカラフルな海のジオラマがありました。それか
ら昆虫コーナーを見、パレオコンサバトリーという植物園に入りました。
この植物園は かって このあたりはマイアミのような暖かい所であったということ
を 見学者に体験的に理解させるための工夫で高温多湿な環境の中で現生の熱帯植物
を栽培しています。それまで ずっと暗い展示室にいたので この植物園のガラス張
りの天井からそそぐ光がとても眩しく感じました。足元には人工の小川が流れていま
した。
そして両生類のコーナーを過ぎやっと恐竜ホールです。ここで気がつくのは恐竜以前
の4つ足の大型動物の展示がとても少ないことです。東京 上野の科学博物館は プ
ラスチックの作りものでは あるけれども この辺の動物をたくさん展示しています
よね。1992年の東京 新高輪プリンスホテルの恐竜展では大きな哺乳類型は虫類の展
示がたくさんありましたが ここティレルにはその手の展示はありませんでした。
恐竜ホールに入る手前に有名なジメトロドンのレリーフがありました。
博物館を紹介している本の写真ではうんと迫力がありましたが
それはカメラマンの腕の良さということでしょうか。
近くで見ると ディテールが作りこんでない感じで興ざめでした。
恐竜ホールの始めの部分には通路の右手に竜盤類の頭と骨盤を 次に鳥盤
類の骨盤を並べた壁がありました。
Prosauropod の頭はWest Germanyと書いてあったからレプリカだと思いますが細
部まで精巧にできていました。ディロホサウルスの全身骨格が壁に張り付け
になって展示されていました。
通路の左手は全身骨格モデルが並んでいました。全身骨格の向こうの壁にそのモデ
ルと同じポーズで肉付きの復元図が描かれていました。最初はカマラサウルス。
私が見学した時は
カマラサウルスは首を立てた姿で展示されていましたが 最近のティレル博物館のホームページの映像では首を
水平に伸ばした姿で展示されているようです。壁の復元画はまだ首を立てた姿になっていますが。
全身骨格の列はカマラサウルスそれからアロサウルスとカンプトサウルス、
ステゴサウルス、2頭の向かい合ったカスモサウルスと続いていました。アロサウル
スが仰向けになったカンプトサウルスを組敷いているポーズにこの施設の意気込みが
感じられました。
無味乾燥な感じになりがちの 展示物を よりドラマチックに 生
き生きとした感じにして 来館者に親しみを持ってもらおうとしているのでしょう。
通路の左側にはベンチがあって歩き疲れたら休めるようになっていました。ここで1
日中恐竜のスケッチをして過ごせたら最高でしょうね。展示物の間が広くとってある
のでアロサウルスの頭を斜め前からも見る事ができ、この動物の頭が 横方向にも広
いことが(広いように復元されていると言うべきか)わかりこれが立体復元モデルの
良さだと思いました。
1続きの全身骨格モデルのあとには肉付き復元モデルがかたまっているコーナー
がありました。口をあけているアルバートサウルス
とその奥に草の陰に見えかくれ
しているストルチオミムス、草むらから見学者の方に向かって首をつきだしているエ
ドモントニア(アンキロサウルス)
の3体でした。順路は此処で折れ曲がり右にラン
ベオサウルスの全身骨格 左に横たわるケントロサウルスの上に片足を載せたアルバー
トサウルスの全身骨格と続きます。堅頭類の展示されているコーナーにパキケファロ
サウルスの頭の断面を示したものがありいかに脳を入れているスペースが小さいかが
示されていました。それからBearpaw sea というトンネルのような通路に入りました。
これは海生爬虫類の全身骨格の展示でした。1990年の幕張メッセでの恐竜展では順路
の最初の所に置かれていたプレシオサウルスやモササウルスの仲間がここに展示され
ていました。再び恐竜ホールの広い所に出るとホールの仕切板に埋め込まれたプロサ
ウロロフスの全身骨格や アンキロサウルス類の棍棒状に先の膨らんだ尾などが壁に
かかっているのが見られました。この辺りには細かい化石の展示がたくさんあったよ
うですが案内のカセットテープの勢いに負けて通り過ぎてしまいました。バクトロサ
ウルスのような全身骨格があり これは他の展示と異なり色が黒っぽく重々しい鉄の
たがが付いているので本物の化石でできているのでしょう。
恐竜ホールの中空にはケツァルコアトラスの肉付きモデルが釣り下げられていました。
恐竜ホールの最後はティラノサウルスとそれに背を向けたトリケラトプスの自立全身
骨格。とにかく大きい。幕張メッセでの恐竜展の公式ガイドブックの38pageに見ると
おり堂々たるモデルでした。
ガーの泳いでいる水槽がありました。ほかの展示と違いこれは生き物の展示です。
次は新生代の絶滅哺乳類。今にも見学者の上から飛びかかって来そうなスミロドンと
その攻撃をかわそうとしているようなバッファローの全身骨格はガイドビデオ程では
ないが 迫力のある展示でした。ブロントテリウムなどの巨大動物がありました。シ
ンテトケラス(鼻の上に枝わかれした角が生えていて鹿と犬の中間のような顔つきを
している)の肉付き復元モデルはまるで本物の毛皮でおおわれているように見えま
した。最後に人類のコーナー。これはがっかりです。とても嘘っぽい猿人や原人の頭
の骨を模したプラスチックの作りものが申し訳程度にありました。この点 我らがお
馴染みの上野の科学博物館はとても立派です。出口近くの壁に次第に進化していく原
人から現代人にいたる人形のレリーフがありました。その現代人は白人の女をモデル
にしていました。
ティレル博物館のカフェテリアについて。幾つかのメニューが表示されている学生食
堂のような雰囲気のセルフサービスの店でした。ガラス戸の外に並んだ赤と白のパラ
ソルの下で食事をしている人もいましたがとても暑そうでした。お土産屋さんはTシャ
ツやタオル 子ども向けの本などがあり混雑していました。ドラムヘラー周辺の地質
といった本以外は専門的な本はないようでした。化石は売っていませんでした。
ドラムヘラーの町中に戻りDINOSAUR EMPIRE という展示を見に行きました。
これはアイススケートリンクを夏の間だけ恐竜の展示場にしているものでDouble
passというティレル博物館との共通入場券(2日有効)で入れます。主に恐竜の動刻
を展示していました。動刻は日本のココロという会社で作られたものだそうです。肉
食恐竜の歯や角竜類のものと思われる歯のバッテリーを手に取って見れる屋台がありま
した。また石膏を使って化石のレプリカ作りを体験できるコーナーがありました。こ
このお土産屋で立体視遊び用のポスターを買いました。
州立恐竜公園見学記
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