鳥に似た恐竜 ノミンジアとシュブーイアの実物化石が今年の夏の企画展で
8月31日まで初公開されています。
ノミンジアは鳥の特徴である尾端骨があります。尾端骨は5つの尾椎の骨が癒合して できていました。
シュブーイアはモノニクスに近縁の恐竜でこれまで指の骨は1本しか見つかっていなかったのが
林原研究所が研究した個体では指が3本あることが分かったとのことです。
8月17日に博物館の中 化石の展示の前で行われたシュブーイアについての講演を聴講しました。
聴衆の椅子は15脚位でとても小さな会場でした。
始めにシュブーイアが発掘された場所 モンゴルのツグリキン シレについての説明がありました。
雨の殆ど降らず 夏でも朝は冷え込んで防寒服が必要な 気候の厳しいところで夏以外は発掘に適さないと
のことです。
化石の出る地層は8000万年前の風で運ばれて来た細かい砂でできた地層だそうです。
地名のツグルというのはお金 宝という意味でシレは平らな所という意味だそうです。いろいろな珍しい
恐竜が発見されているので 恐竜学者にとっては宝の山と言える場所です。
1998年にシュブーイアを発掘したあとモンゴル側と話し合って どの化石をモンゴルで どの化石を
日本でクリーニングするか決めました。シュブーイアを含む日本でクリーニングする化石を貨車につんで
中国の港まで輸送し そこから船で日本に運びました。岡山の林原博物館に届くまで約3ヶ月かかりました。
化石のクリーニングは熟練した技術が必要なのでカナダのロイヤル ティレル博物館のプレパレータ−に来て
もらってクリーニングしてもらいました。クリーニングには実体顕微鏡が使われました。
シュブーイアは褐鉄鉱が付着していて この部分は特にクリーニングが難しいのでアメリカのロスアン
ゼルス郡立博物館に運ばれ更にクリーニングが進められました。シュブーイアの持つ鳥と共通する形質と
して骨盤の骨が後ろに向いていること 胸のまん中に丈夫な骨があることがあります。しかし尾椎は
35個あり鳥の定義(尾椎は26個以下)から外れるそうです。鳥と恐竜の化石の研究で経験の深いロス
郡立博物館のチアッベと共同研究を行い同博物館の出している学術雑誌に2001年に論文の原稿を出し、
古生物学会で発表 2002年に出版にこぎつけたとのことで一つの化石が論文になるまでに大変な
エネルギーと時間がかかるという お話でした。
難しい言葉を使わずに ていねいに説明して頂きましたが それでも予備知識がないと親近感を持って聞く
のは難しいかと思いました。