シュコ− マイクロ レ−サ−


Schuco社の日本でのイメージはやはりミニチュア・ベアです。
有名なのは1930年代の香水ビン入りのベアでしょう。私も何時かはコレクションしたいものの一つですが、かといってアンティーク・ベアを集めたいとは思ってません。
ミニチュアという点で可愛いらしいから、好きなだけです。

しかし、シュコー社は、ベア以外でも色々なおもちゃも作ってきました。この会社の特徴は、伝統的にゼンマイ等を使ったギミックがあることです。
そもそも1912年にシュライヤー・アンド・カンパニー社として設立され、1921年に”Schuco”と言う文字が使われるようになりした。戦後になってもこの伝統は受け継がれミニチュア・ベアのピッコロ・シリーズなどなど。70年代には買収されましたが、現在でも健在です。
シュコー・ピッコロといえば90年代から始まったミニカー・シリーズが現在では知られているところです。

今回は1960年代発売されていたシュコー社のミニカーで、この会社らしくゼンマイ動力で走らせることができ、シリーズ名は「マイクロ・レーサー」です。
外観は今見ると丁寧な作りとかっちりとした作りこみが、ドイツ製らしく素晴らしいものです。
製造国表示は、統一前の西ドイツ製で今後とも貴重品となることはうけあいです。
この2台は走行ギミックがあるのに極端に外観を崩していないし、渋いツートーン・カラーとテールフィンがレトロな雰囲気を漂わせています。
もっとも、精巧なミニチュア・モデルカーを求めディスプレー中心の日本ミニカー事情のなか、マイクロ・レーサーははみ出しモノ扱いのようです。


Schuco社製マイクロ・レーサー#1045フォードと#1034メルセデス220S ゼンマイ動力によりグルグル
走らせることができた。走行ギミックがあるのに外観のデフォルメは少ない。
特にフォードのグリルの感じなど良いできです。

後部ドアにある穴はゼンマイを巻くネジ穴、後部窓に走行のスイッチがある。また、リアにある
ネジ状のものはステアリングの舵角を調整するためのもの。

上写真左側の車種は、シュコー社では単にフォードとなっていますが、1955年型のクラウン・ヴィクトリアでしょうか。右側はメルセデス・ベンツ220Sとなっています。
サイズは標準の1/43クラスの大きさですが、スケール表示はないのでノンスケールだと思います。



裏側から見たところ。タイヤのゴムが
グレーなのはオリジナルの証。
シュコーのカタログ

メルセデス220Sの箱、4面全て違うイラストとなっ
ている。
ゼンマイ巻き上げ用
のネジ

作成日2005年1月