皆川議員

私は、自民党新政会を代表いたしまして、今定例県議会に提出されました案件並びに県政全般について質問をいたします。
 さきの総選挙は残念ながら、自由民主党には大変厳しい結果となりました。「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」という言葉は昔から、勝負の世界に生きる者がよく口にする言葉であります。これは、負けるにはそれなりの理由が必ずあるということであります。
したがって、私たち自民党地方党員もその敗因をしっかり分析して、反省、総括を行い、再び国民、県民の信頼にこたえられる政党として出直す決意であります。
 ところで、県内の状況を見ると、昨年来の世界同時不況の影響を受けて有効求人倍率が過去最低となり、非正規雇用労働者の失業者が三千人を超えてまだ増加傾向にあり、県税収入も落ち込むなど、極めて厳しい状況にあります。
 横内知事は、山梨県を元気にするとの強い思いで、就任以来、常に先頭に立って県政運営に当たってきましたが、残念なことに現状はまだ元気になったとは言えない状況であります。
 自民党新政会は、今こそ政治の原点に立ち返り、知事とともに、県民が未来に希望を持って安心して暮らせる社会の実現を目指して真摯な議論を展開してまいりたいと考えています。
 以下、未来への展望が開ける御答弁を御期待申し上げながら、質問に入ります。

 最初に、県庁舎耐震化等整備について、幾つかお尋ねいたします。
 初めに、防災新館の整備についてであります。
 八月十一日早朝、駿河湾を震源とする大きな地震が発生しました。幸い県内ではけが人はありませんでしたが、静岡県では大きな被害が発生し、地震の恐ろしさを思い知らされました。想定される東海地震は、この地震の二百倍の威力を持つとのことであります。大規模災害時の防災拠点となる本県の防災新館整備の必要性を改めて実感いたしました。
 現在、県では、防災新館の整備を、民間の資金、ノウハウを活用するPFI事業として実施するための準備を進めていると思いますが、まず、準備に向けた今後の手続、日程と完成見通しをお伺いします。
 また、昨今の経済危機の中、この大きな事業に県内企業が参加でき、県内景気を喚起することがより一層求められるわけでありますが、事業者の募集に当たって地元経済への配慮をどのように実現していくのかお伺いします。
 次に、別館、県議会議事堂などの文化財保存の視点からお尋ねいたします。
 私は昨年十二月議会で、昭和初期に建設された別館や議事堂は文化財的価値が高く、文化財登録をした上で執務室とあわせ、資料館的な活用をすることで、甲府城とともに観光面から中心市街地の活性化に寄与できるものとすべきだと申し上げました。知事にも御理解をいただき、県庁舎耐震化等整備基本計画にもその旨の位置づけがされたところであります。そこで、まず、文化財登録に向けた手続等の進捗状況と見通しについてお伺いします。
 また、資料館的な活用についてでありますが、別館、議事堂をどのように復元し、多くの人が訪れたくなるような活用をするお考えかお伺いします。
 次に、甲府城の復元整備についてお尋ねいたします。  甲府駅北口の歴史広場、山の手御門付近に立つと、江戸時代に安藤広重が描いた浮世絵「甲斐夢山裏富士」のように、稲荷櫓とともに霊峰富士を仰ぎ見ることができ、人々の目を引きつけ、幾百年の時を超えた夢を与えてくれます。
 これまでの県による甲府城の石積みと内松陰門、稲荷門、鍛冶曲輪門の三門や稲荷櫓の復元、甲府市による山の手御門の復元により、甲府城は史跡としての価値に加えて観光資源としての魅力が加わり、ボランティアによる甲府城御案内仕隊の皆様の親切な御案内、説明が好評を得て、甲府城観光の魅力を一段と高め、県内外から訪れる人々が日々増加しております。
 私はこれまでも甲府城を取り上げ続けてまいりましたが、それは、県都甲府に位置する県史跡甲府城は中心地でも最も高い場所に位置し、市街地を一望できるとともに、逆に中心市街地から望むことができる絶好の立地と六ヘクタールに及ぶ広大な敷地を占めており、甲府城を最大限に活用することが甲府市中心市街地活性化のためには不可欠であるとの思いからであります。
 中心市街地の活性化のためには、交流人口の増加を図ることが極めて重要であり、そのためにはさまざまなイベントを継続的に開催することが最も有効であり、その開催場所として甲府城を積極的に活用することは、中心市街地へと人の流れをつくる上からも重要であります。
 こうしたことから、県内外の人々が歴史や文化をたどり憩う場としてその魅力を高めるためには、甲府城の一層の整備充実を進めていくことが必要であります。
 県では、平成十七年度に甲府城跡保存活用等調査検討委員会を設置し、四年間の調査結果を報告書としてまとめたところであります。その報告を受け、ことし四月、甲府城跡櫓門整備検討委員会を設置して、復元可能とされた櫓門二棟などについて学術的な検討や整備効果等を検証した上で、先月、平成二十五年度開催予定の国民文化祭に間に合うように櫓門の整備を行うべきとの結論を得たと聞いております。
 私は、委員会が出した結論は至極妥当なものであり、萩原委員長を初めとする委員の皆様の御見識を高く評価しているところであります。
 今後、甲府城を核としての集客策の実施を初めとして、さまざまな面で活用していくためにも、歴史的建造物の復元整備を進めていくことが必要と考えております。そこで、委員会の報告を受けて、甲府城の復元整備に今後どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。
 次に、甲府市中心市街地の商業活性化対策についてお尋ねいたします。
 甲府市の中心市街地は、甲府城の城下町として、江戸時代から明治、大正、昭和と、本県の政治、経済の要衝としての役割を担ってきました。また、文化の薫りに満ちたにぎわいあふれるまちとしても知られ、昭和初期、甲府に暮らした太宰治も、「シルクハットを逆さまにして底に小旗を立てたような、文化のしみ通ったハイカラなまち」と評するほどでありました。
 こうした甲府市中心市街地は長く本県商業の中心地であり、昭和四十年代には、休日ともなると県内一円から多くの買い物客が訪れ、春日通りや銀座通りなどでは体を斜めにしなければすれ違いができないほどのにぎわいでありました。
 しかし、昨年の歩行量調査では、中心市街地の歩行量は十四万二千人と、十年前に比べてマイナス八万人と大きく減少し、人であふれ返っていたまちの姿は遠い過去のものとなってしまいました。
 これを裏づけるように、甲府市が行った地域消費動向調査では、甲府市での買い物客の約五割が中心商店街の品ぞろえに不満を感じ、約六割の買い物客は郊外のショッピングセンターに行くと回答しており、買い物客の流出によって県内一の商業地としての地位が失われつつあるのが現状であります。  私は、県都甲府の中心市街地の活性化は大変重要な県政課題の一つであると、かねてから訴えてまいりました。中心市街地を、人々が集い、交流する本県の顔としてふさわしい場所に再生するには、地元商業者、甲府市、県が連携して商業地としての魅力を回復させ、買い物客を呼び戻すことが急務であります。そして、そのためには、中心市街地に新たな商業の拠点が形成され、甲府駅から県庁舎や舞鶴城公園を通り抜け、紅梅地区、オリオン通りから岡島百貨店へ、さらにはかすがもーるや銀座通りへと歩いて買い物が楽しめるまちに生まれ変わることが重要であると考えます。
 こうした中にあって県では、甲府市中心市街地に、大規模小売店舗立地法の規制を緩和する第一種特例区域を本年六月に指定しました。また、まちづくり会社が中心となって、新たな手法で商店街を再生するモデル事業への支援も今年度から始めていますが、このような取り組みを着実に進めることによって、客足は必ずや回復するのではないかと信じるものであります。そこで、こうした甲府市中心市街地の商業活性化対策について、現在どのような状況にあるのか、また、今後どのように取り組んでいかれるのか、知事の御所見を伺います。

 次に、医師確保対策についてお尋ねいたします。
 県民の暮らしを支える基盤として、医療を提供する体制がしっかりと確保されていることは極めて重要であります。中でも、次代を担う子供たちの健やかな成長を期する上で、充実した小児医療体制が整備されている必要があります。また、本県の死亡率の第一位を占めているがんに関して、県内でも最先端の医療を受けられるようになれば、県民の安心感は飛躍的に高まるものと思います。
 私が調べたところ、総合的な小児医療を行う、いわゆる子供病院は全国で三十カ所、また、がんの診療や研究を専門的に行っているがんセンターは十七カ所あります。  例えば、お隣の長野県には、診療科十七科、二百病床を擁する県立の子供病院が設置されています。この病院では、健康不安の早い段階での受け入れから、一般の医療施設では手に負えない高度で専門的な医療まで幅広く受け持っており、保護者の負担はもとより、地域の小児医療を支える医療関係者の負担の軽減に大いに役立っているとのことであります。また、この病院において幅広い小児総合医療の研修が受けられることから、全国から多くの医師が集まっているとも聞いております。
 残念ながら本県にはこのような施設はありません。設置できない理由は幾つかあると思いますが、私は医師不足が最も大きな理由ではないかと推測しています。医師が十分に確保されていれば、子供病院やがんセンターなどの体制の整備が可能となりますし、また、長野県のように充実した体制が整っているところには医師が集まるという相乗効果により、将来にわたり安心を実感できる医療体制が実現できるものと考えています。
 医療課題を解決し、県民に良質な医療を継続的に提供できるようにするためには、医師確保に本腰を入れて取り組む必要があると思いますが、医師確保に向けた県の取り組み状況と今後の見通しについてお伺いします。
 次に、雇用対策についてお尋ねいたします。
 国民の審判によって政権交代が実現し、新たな政権によって県下の閉塞感を払拭してほしいという大きな期待がかけられております。
 しかしながら、足元の経済指標を見ると、行く手に暗雲が立ち込めていると言わざるを得ません。本県の雇用情勢は、有効求人倍率が七月まで三カ月連続して過去最低の〇・三九倍に張りついたままであり、さらなる悪化も現実味を帯びている状況にあります。
 また、甲府商工会議所が七月から八月にかけて実施した調査で、昨年の秋以降の景気急落で悪影響を受けたという企業の比率が九三%と、昨年十一月の調査時の八六%を上回り、県内中小企業の景気回復のおくれが改めて鮮明になったところであります。
 こうした中で、中小企業経営者は、国の雇用調整助成金や中小企業緊急雇用安定助成金などを活用して、歯を食いしばって雇用を支えるべく必死の努力を続けていますが、私はこれにも限界があると考えております。したがって、県内企業の景気回復がおくれている現状では、さらなる雇用情勢の悪化を想定した対策が何よりも重要と認識しております。
 県においても、これまでに緊急雇用創出事業やふるさと雇用再生事業等により、千七百人規模の雇用確保のための施策を実施してきたところでありますが、さきの山梨労働局の発表によると、昨年十月からこの九月の末までに県内で職を失ったり、失う見通しの派遣社員などの非正規労働者が三千五百七十二人になったとのことであります。まさに想像を超える事態ではないでしょうか。私は、働く意欲のある人にとって、働く場所がないということほどつらいことはないと思うのであります。
 繰り返しますが、県内の非正規労働者だけでも、この一年で三千五百七十二人も職を失っているのです。県としてもこの問題に最優先で取り組むべきと考えます。
 こうした中で、本定例会に緊急雇用創出事業の増額補正予算案が上程されており、知事の積極的な取り組みを高く評価するものでありますが、雇用対策に求められるのは、一人でも多く就業できたという成果であることは改めて言うまでもありません。そこで、これまでに県が実施してきた雇用事業の成果と、現下の厳しい状況を受けて今後どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。
 また、雇用情勢がさらに悪化した場合は、明年度以降の予算を前倒しして雇用を支えることなども必要と考えますが、あわせて御所見をお伺いいたします。
 次に、中小企業支援の新たな取り組みについてお尋ねいたします。
 知事はこれまで、世界同時不況の中にあって、何よりも優先すべきは経済雇用対策であるとの認識のもと、政府の緊急経済対策に呼応して常に先手先手の行動で対策を打ち、当初予算に加え、去る六月定例会では約百七十六億円、本定例会には約八十二億円の経済・雇用対策関連予算を編成するなど、切れ目のない対策を積極的に進めており、まことに心強く思います。
 景気悪化は底を打ったとの見方も一部ではありますが、県内の中小企業経営者にとっては、製造業、非製造業を問わず、ほとんどの業種でこの厳しい状況はしばらく続き、何とか生き残りを図る工夫をし、辛抱するしか方法はないというのが実感であります。
 さらに、さきの総選挙に民主党が示したマニフェストには、すべての労働者に適用される全国最低賃金を、将来的には千円を目指すと明記されています。このことも経営者にとっては、今後の事業継続に大きな懸念材料となるのではないかと心配いたしております。
 今回の経済危機については、現在のところ先行きが不透明ですが、まさにこれからの一、二年間は本県の浮沈がかかる非常に重要な時期であり、あらゆる知恵と力を振り絞り、県内の経済・雇用の立て直しに頑張らなければならないときだと考えております。
 こうした逆境にあるときこそおろそかにしてはいけないのが、県内中小企業がその将来に向けての明るい展望を抱けるような施策を展開していくことであります。苦難を乗り越えたそのときから再びグローバルな地域間競争が待っているわけで、今から次のステップへ踏み出す準備が用意周到にできているか否かによってそれからの伸びが大きく違ってくるのであり、そこから再スタートしていたのでは間に合わないのであります。他の地域に水をあけられるのか、また、逆に他を大きく引き離すのか、この一、二年間は、緊急対策の年であると同時に、将来の飛躍に向けた重要な準備期間だと考えております。
 県では、これまでに融資、技術支援、受注機会の確保など、さまざまな中小企業振興策を講じてまいりました。しかし、どうしても下支え的支援が中心であり、満遍なく全国平均的な施策内容となっているのではないでしょうか。今こそ、山梨は日本一中小企業を大事にする県だと言われるように、県の積極的な姿勢を県内外に示すことが重要であります。
 現在、県では、主に製造業を対象として中小企業振興の基本理念を示した山梨県地場産業振興条例を制定し、条例に基づいて地場産業振興基本方針を策定して、地場中小企業者への支援策を展開していることは承知しておりますが、支援が必要な中小企業は全業種に及んでいます。
 他県の動向を見ると、本年四月施行の神奈川県の中小企業活性化推進条例を初めとして、この二、三年のうちに数県が、国の中小企業基本法と同様に中小企業全般を対象とした、いわば中小企業を応援する条例を制定し、具体的な計画立案や施策実施の根拠としていると聞いております。
 本県においても、ここで改めて、地域経済の主役である中小企業全般を応援していく県の強い決意を示した、中小企業支援の施策体系を再構築することが必要であり、また、意義のあることと考えています。
 知事が個々の施策に懸命に取り組んでいることは十分承知した上で、本県が中小企業支援日本一を目指すためには、私はさらに一歩踏み出すことが必要と考えていますが、知事の御所見をお伺いいたします。
 次に、地球温暖化対策の推進についてお尋ねいたします。
 二酸化炭素など温室効果ガスの排出が少ない低炭素社会の実現は、世界の共通課題となっており、京都議定書に続く次の削減目標を決める国際会議が十二月に迫る中で、日本も積極的な役割を果たすことが求められています。
 こうした中で、自民党の麻生前首相が決めた温室効果ガス削減の中期目標よりさらに厳しい、二〇二〇年までに九〇年比で二五%削減を掲げる民主党政権が誕生いたしました。民主党の政権政策を見ると、具体的な地球温暖化対策として、キャップ・アンド・トレード方式による、実効ある国内排出量取引市場の創設や、再生可能エネルギーの全量固定価格買い取り制度の早期導入、住宅用太陽光パネル、環境対応車、省エネ家電等の購入助成などを掲げております。
 しかし、その財源をいかに確保していくのか、経済に与える影響はどの程度になるのか、また、国民負担が増加することに対する理解をどう求めていくのかといった大きな課題について十分説明がされているとは言えず、今後、国民的な議論を深めていく必要があると思われます。  一方、県においては昨年度末に地球温暖化対策実行計画を策定し、二〇二〇年までに二〇〇五年比で三六・四%削減する中期目標を定め、二酸化炭素の排出抑制対策や森林吸収源対策など、各種施策を展開されています。特に、二酸化炭素を全く排出しない太陽光発電設備を県有施設へ率先導入することなどを柱とした、やまなしグリーンニューディール計画を打ち出されたことは、山梨の恵まれた自然環境を活かそうとするものであり、今後の事業展開に大変期待しているところであります。
 本九月定例県議会におきましては、国の補助金をもとに六億四千六百万円のグリーンニューディール基金条例の制定が提案されているところでありますが、こうした資金を有効活用し、本県の特色を生かすことのできるクリーンエネルギーの普及促進や省エネルギー化を図っていくことが大切であります。
 また、温室効果ガスの削減に当たっては、産業界による排出抑制対策が不可欠であり、経済危機の中にあって厳しい経営環境にある民間企業に対していかに取り組みを促していくのか、県の誘導策も必要であると考えます。ついては、地球温暖化対策事業を推進していく上で、この基金をどのように活用していくのかお伺いいたします。
 次に、林業の振興についてお尋ねいたします。
 私は昨年十二月県議会の代表質問で食料自給率について質問をいたしましたが、木材の自給率低下も大きな問題であります。昭和三十九年に木材輸入が全面自由化となって以来、輸入量が激増し、昭和三十年には木材の自給率が九割以上であったものが、今では二割まで落ち込んでいます。
 我が国は、国土面積の六七%を森林が占める世界有数の森林大国です。しかしながら、供給されている木材の八割は、外国からの輸入に頼っているといういびつな現状になっています。その結果、我が国では、農林業従事者の激減、農林業の衰退、山林の荒廃、食糧・木材自給率の著しい低下を招いております。
 また、一方で、過去には熱帯雨林の木材を大量輸入したことにより、熱帯雨林を破壊し、地球温暖化の促進につながった可能性もあり、高度経済成長はこうして、農業、林業の一次産業を衰退させてきたのであります。
 フードマイレージと同じように、ウッドマイレージという考え方があります。輸入木材は重量もあり、輸送では二酸化炭素を大量に排出します。京都府では、ウッドマイレージの評価を住宅に与えています。京都府産の木材だけを使うと、輸入材に比べて二酸化炭素の排出量が四十分の一以下になるとのことであります。
 このように環境コストのかかる林産物については、国内林業の活性化のためにも、一層の国産材の需要拡大のための対策が必要と考えております。また、ロシア政府による北洋材丸太の輸出関税引き上げや、中国などの木材需要の増加、世界的な景気の後退など、外材輸入を取り巻く状況が不透明になってきていることから、合板製造業においては、杉、カラマツ等の国産材針葉樹への原料転換を進めるなど、国産材を見直す動きが活発化しております。
 こうした木材の世界的な需給構造の変化の中で、本県においてもこれらの動きを好機ととらえ、県内の成熟してきた人工林から効率的に原木供給する取り組みを推進することが、木材自給率の向上及び森林・林業の健全な発展につながるものと考えますが、県では今後どのような取り組みにより、県産材の安定供給、また、需要の拡大を図っていかれるのか、御所見を伺います。
 次に、五十メートル屋内公認プールの整備についてお尋ねいたします。
 高齢化が進むとともに、日常的な運動の機会が減少している現代社会において、生涯を通じてスポーツに親しむことは、心身両面にわたる健康の保持増進に大変重要な役割を果たしています。
 また、競技スポーツに打ち込むアスリートのひたむきな姿は、県民のスポーツへの関心を高め、県民に夢や感動を与えるなど、活力ある健全な山梨を築く上で多大な貢献をなしております。
 こうした中、本県において着々とスポーツ施設の整備が進められていることは、まことに喜ばしいことであります。小瀬スポーツ公園においては、これまでに武道館やアイスアリーナ、クライミング場が新設されるとともに、野球場には夜間照明と電光掲示板が新設されました。陸上競技場では昨年度、第一種公認更新に伴い走路が改修され、今年度は、先般大型映像装置が供用開始となったほか、体育館については来年度、空調設備が整備される予定と聞いております。
 しかしながら、こうした全国に肩を並べる施設の充実が図られる中で、非常に残念なことに、いまだに県内には五十メートル屋内プールがありません。水泳は子供から高齢者まで幅広く普及しているスポーツであり、このことからも私は、個人のレベルや目的に応じて利用できる屋内プールの整備が急務であると考えております。
 加えて、水泳競技の公式大会は屋内五十メートルプールで開催されることが通例となっている中で、やむを得ず、本県選手は県外の施設を利用しながら試合に臨んでいる現状は、ともすると多くの有力な選手のモチベーションに影響が出ないとも限りません。
 本県が輩出した国際大会で活躍するトップレベルの選手たちからも、長年の悲願である五十メートル屋内プールの早期建設を期待する切実な声が数多く届いています。
 本県におきましても、生涯にわたって水泳に親しむ環境を整えるとともに、さらなる競技力の向上を図るため、全国規模の公式大会が開催できる五十メートル屋内公認プールを早期に整備すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 最後に、教職員の資質向上について伺います。
 昨年七月に中央教育審議会答申を受け、教育振興基本計画が閣議決定されました。この中では、改正教育基本法の理念の実現に向け、改めて教育立国を宣言し、教育の振興に取り組むべきであるとしています。
 この計画の第二章、「今後十年間を通じて目指すべき教育の姿」の中では、公教育の質を高め、信頼を確立することが挙げられ、世界トップの学力水準を目指すとともに、だれもが安心して子供を学校に通わせ、すぐれた教員のもとで教育を受けることができるようにすることが、また、第三章「今後五年間に総合的かつ計画的に取り組むべき施策」の中では、個性を尊重しつつ能力を伸ばし、個人として、社会の一員として生きる基盤を育てることとし、教員の資質の向上を図ることが目標の一つとして掲げられています。
 一方、本県においては、ことし二月に策定されたやまなしの教育振興プランにおいて、基本理念を「ふるさとを愛し、世界に通じる人づくり」とし、山梨の未来を担う子供たちが意欲的に学び、心の豊かさ、たくましさを身につけられる教育環境を整え、県民が将来を通じて生きがいを持って学ぶことができる社会づくりに取り組むことでこの理念の実現を目指しています。
 特に、学校教育の環境整備においては、教職員の資質向上や能力の向上を推進する必要があることが掲げられています。
 しかしながら、本県の教育現場に目を向けますと、教育振興基本計画で掲げられているだれもが安心して子供を学校に通わせ、すぐれた教員のもとで教育を受けることができるようにするという点において、大変憂慮すべき状況にあります。
 実際、昨年、教職員による飲酒運転や盗撮事件で懲戒免職処分を受けた者が出た後、本年四月以降も、わいせつ行為や飲酒運転による懲戒免職、暴行罪による逮捕など、相次ぐ不祥事が引き続いて起きています。このことについて、県教育委員会や市町村教育委員会、また、学校の管理職は、一体何をしていたのかと言わざるを得ません。
 さらに、日ごろからの県教育委員会と市町村教育委員会との連携や各学校現場との連絡、指導はどうなっているのか、疑問を持たざるを得ません。  こうした不祥事を未然に防ぎ、県民からの信頼を回復し、保護者が安心して児童・生徒を学校に通わせることができるようにするため、教員の資質向上に対する取り組みは急務であると考えますが、県としてどのような取り組みをしているのか、また、今後どのような取り組みを考えているのか、御所見を伺います。
 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。



横内知事

皆川議員の御質問にお答えをいたします。
 ただいまは、自民党新政会を代表され、県政各般にわたり御質問をいただきました。
 昨年来の世界同時不況により、県内の経済・雇用情勢が極めて厳しい状況にある中でも、県民が未来に希望を持って安心して暮らせる社会の実現を目指されるという力強いお言葉を賜りました。今後とも山梨を元気にするという強い思いを持って県政を推進してまいりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、県庁舎耐震化等整備について御質問がございました。

 まず、第一の御質問の防災新館の整備の日程、スケジュールについてであります。
 防災新館の設計、建設、維持管理、運営につきましては、明平成二十二年十月から平成四十年三月までの十七年六カ月間を事業期間としてPFI事業で行うことにいたしまして、現在、事業者選定に向けた準備を進めているところでございます。
 今後の日程、スケジュールといたしましては、本定例会に事業期間中に必要な総費用の限度額を定めた債務負担行為を御議決いただいた上で、十月に事業者の募集を開始いたします。
 その後、明年の七月には事業者を選定し、十月には契約の上、事業に着手する予定でありますが、設計、建設に約三年を見込んでおり、平成二十五年八月完成、十月の供用開始を目指してまいります。
 次に、御質問の第二の地元経済への配慮についてでございます。
 県が発注する二十六億三千万円以上の建設工事につきましては、WTO政府調達協定というものが適用され、入札参加資格として地域要件を付することはできないということになっておりまして、このため、防災新館の建設につきましては、地域限定を付さない総合評価一般競争入札によって事業者を選定せざるを得ません。
 しかしながら、御指摘のように地元経済への配慮は非常に大事なことでありますので、十月の募集のときに公表する事業者選定基準の審査項目に、地元経済への配慮に関する事項というものを加え、採点項目として、県内企業の参加、県内企業からの調達、県内産の資材の活用、県内からの雇用というものを設定いたしまして、適切な配点を行うことによりまして、県内企業の参加や雇用の創出につながるよう、十分配慮してまいりたいと考えております。
 次に、御質問の第三の別館、議事堂の文化財登録についてでございます。
 別館、議事堂の文化財的価値につきましては、平成十九年度に行った県文化財保護審議会委員などによります事前調査によって、建築物としての歴史性、芸術性、ともに県指定有形文化財に相当する価値があるとの評価をいただいております。
 このため、文化財としての価値を明確にし、末永く保存、活用していくという観点から、有形文化財の県指定を目指すことにし、近く県教育委員会に指定申請を行った上で文化財保護審議会の審査を経て、本年度中に指定が得られるように取り組んでまいります。

 第四の御質問は、資料館的な活用の内容についてでございます。
 別館、議事堂は、建設当時の意匠、デザインを多く残し、県政の歴史を伝えるにふさわしい建築物でありますので、耐震化等整備とあわせまして、創建のころの、建設をしたころの意匠、デザインの保存に配慮した補修、修復を行いまして、特に建築物的価値が高いとされる別館のエントランスホール、中央階段、旧知事室及び旧知事応接室につきましては県民や観光客に積極的に公開し、活用を図ってまいりたいと考えております。
 特に、旧知事室及び旧知事応接室には、県政の主要な出来事、写真などを展示し、県政歴史展示室として県政のこれまでの歩みを紹介する場としたいと考えており、こうした活用によって多くの人が訪れる県庁舎としてまいります。
 次に、医師確保対策について御質問がございました。
 本県には確かにがんセンターや子供病院という名称を持つ医療機関はないのでございますが、高度で専門的ながんや小児医療につきましては、がん連携拠点病院であり、かつ総合周産期母子医療センターである県立中央病院、及び同等の機能を持つ山梨大学医学部附属病院が中心となって、各医療機関の役割分担と連携により対応しております。
 今後、これらの体制のさらなる充実を図ることは重要な課題でございまして、県としても県立中央病院の地方独立行政法人化を機にして、がん治療の総合的な診療体制、いわゆるセンター化を推進するなどの取り組みを進めるとともに、議員の御指摘のとおり、医療機能の維持・向上に必要な医師の確保に向けて、方策の一層の拡充に努めてまいりたいと考えております。
 医師確保の方策につきましては、平成十九年度には、一定期間本県に勤務することを条件として、医学生に対して奨学金を交付する事業を創設いたしましたが、これまで三百十二名に上る医学生に交付してきたところであります。
 また、山梨大学医学部は、定員につきまして過去二年連続して十名ずつふやし、本年度は全国でも最も多い百二十名の定員としていただくとともに、県の奨学金と連動した三十五名の地域枠を設定していただいております。
 さらに、現在、北里大学医学部との間で、将来本県の医療機関で一定期間勤務することを条件として、県の奨学金を交付する医学生の選抜枠二名の設定について協議を進めておりまして、国の承認が得られれば、明年度から実施に移したいと考えております。
 このほかに、地方独立行政法人化する中央病院において、臨床研修医や専修医のさらなる確保を図るために、研修プログラムの充実を図るとともに、早朝から深夜に及ぶ研修に心置きなく専念できるよう、病院隣接地に研修医・専修医用の医師宿舎を新設するなど、受け入れ体制を強化いたします。
 さらに、深刻な医師不足にある峡南や富士・東部医療圏に医師を確保するため、国の地域医療再生臨時特例交付金を活用した新たな方策も検討を進めてまいります。
 こうした取り組みを通じて、今後、本県に定着する医師は着実にふえていくとともに、地域間でバランスのとれた配置がなされ、より専門的な医療提供体制の充実につながっていくものと考えております。

 次に、雇用対策についての御質問でございます。
 県内景気は下げどまったとはいうものの、雇用情勢は有効求人倍率が過去最低水準で推移するなど、依然として厳しい状況にありますので、雇用対策は御指摘のとおり、当面の県政の最重要課題でございます。
 このため、県では、雇用の場の確保に向けて、ふるさと雇用再生事業と緊急雇用創出事業の実施に鋭意取り組んでまいりました。その結果、これまでに、県・市町村、合わせまして、ふるさと雇用再生事業により三百七十人、緊急雇用創出事業により六百六人、両事業で既に約千人が雇用されており、今回緊急雇用創出事業を追加補正することによりまして、最終的には千八百五十人の規模の雇用を創出してまいります。
 また、ジョブカフェやまなしと山梨県求職者総合支援センターを一体的に整備して、この六月末にやまなし・しごと・プラザというものを開設いたしましたけれども、その開設以来、一日平均三百人を超える方々の利用があり、若者から中高年齢者までの就職を総合的に支援しております。
 さらに、離職者、転職者の就職を支援するための職業訓練では、介護福祉、IT、農業などの分野において二百三十七人の方々が受講し、就職に有利な技術、技能の習得が図られております。
 今後とも、就職者に対するキャリアカウンセリングや離転職者に対する職業訓練の充実を図るとともに、市町村などと連携をしながら、この計画をされた基金事業を確実、速やかに実施し、早期に雇用に結びつけていきたいと考えております。
 また、国の施策の動向や雇用情勢の推移を見ながら、必要に応じて予算を機動的に執行するなど、全庁を挙げて雇用対策を実施し、県民の雇用の安定と失業者の就業機会の確保に万全を期してまいりたいと考えております。

 次に、中小企業支援の新たな取り組みについての御質問であります。
 本県経済の主役である中小企業の活力向上は、地域経済活性化の最重要課題であり、これまでも総合的な中小企業支援策を講じてきたところであります。特に、昨年九月に始まった世界規模での景気後退に対応するために、中小企業の資金繰り支援対策を中心に切れ目のない対策を講じてまいりましたが、御指摘のとおり、こうした厳しい状況のときであるからこそ、中小企業の未来を見据えた、未来の成長発展に結びつくような支援策を進めていく必要があると考えております。
 このため、国が選定した商工団体や金融機関などの七カ所の地域力連携拠点と県で構成する、他県には例を見ない地域力連携拠点会議を設置し、各拠点の連携を強化するとともに、中小企業事業化サポート事業というものを創設して、中小企業が直面する経営革新とか商品開発などの課題に対して、総合的かつ積極的に支援をしてまいりました。  これにより、地域支援活用事業や、農商工連携事業の活発化とか異分野への製品開発の挑戦など、多くの中小企業が挑戦をし、成果が出てきております。
 しかし、最近は国などが地方公共団体を通さないで、直接事業者や商工団体を支援する事業が増加をしているなど、中小企業支援の手法が複雑多様化しておりまして、県や関係団体の施策事業との十分な連携が図られていないという面も見受けられます。このため、中小企業にとっては、これらの支援策をどれを活用したらいいのかという有効に活用できていないケースも生じていると思います。こうした支援手法が非常に複雑になり、また、変化をしているという状況に対応するために、個々の拠点が有する人的な資源やノウハウ、資金などを適切に組み合わせて、中小企業が抱える課題に応じて各団体が協働して支援することができるように、地域力連携拠点会議の機能を強化し、本県独自のきめ細かい支援体制を確立してまいりたいと考えております。
 こうした取り組みを進める中で、今後とも時代の変化や企業のニーズを的確にとらえるとともに、さまざまな業種、業態を総合的に支援する施策を実施し、未来を見据えて、競争力のある中小企業の育成をさらに強化してまいりたいと考えております。

 最後に、地球温暖化対策の推進についての御質問でございます。
 豊かな自然環境に恵まれた本県の場合には、温室効果ガスの削減対策を推進する上で、自然エネルギーを積極的に導入することが大変有効な県であります。
 このため、地域活性化・経済危機対策臨時交付金などの国庫補助金と同時に、御指摘のありましたグリーンニューディール基金を活用し、やまなしグリーンニューディール計画を積極的に推進したいと考えております。
 御質問のこの基金の活用策についてでありますが、まず、太陽光発電の導入を予定している県有施設、県の施設のうち、農業大学校など九施設に、太陽光発電設備の設置とか省エネ効果のある照明機器のLED化などを、今後実施していくこととしております。
 さらに、北杜市など五つの市が実施する公共施設への太陽光発電設備の設置や、小水力発電施設の整備等に対して助成をしていきたいと考えております。
 また、地球温暖化対策実行計画に掲げた温室効果ガスの削減を進めていくためには、産業部門、運輸部門などの民間事業者の取り組みが不可欠でありますので、新エネルギー・省エネルギー性能の高い設備機器の導入を促進するために、既に環境対策融資などを行っているところでありますが、今後、これらに加えまして、グリーンニューディール基金を活用し、地球温暖化対策に積極的に取り組む民間事業者が、太陽光発電設備の設置を行う場合などに対して、助成をしていきたいと考えております。
 こうしたことにより、クリーンエネルギー先進県山梨の実現を目指してまいる所存であります。
 以上をもちまして私の御答弁とさせていただきます。
 その他につきましては担当の部長等から御答弁をさせていただきます。



林務長

皆川議員の林業の振興についての御質問にお答えします。
 我が国の人工林は、保育の段階から利用の段階へと成熟しつつありますが、この木材資源の利用を促進し、有効に活用していくことは、林業・木材産業の活性化だけでなく、水源の涵養、国土保全、地球温暖化防止など、森林の有する多面的な機能を発揮させていくためにも極めて重要であります。
 このような中、海外における木材需要の増加、国内における木材加工技術の進歩などにより、国産材の利用が見直され、長らく低下し続けてきた我が国の木材自給率は、平成十七年から上昇し、平成二十年には二四%になり、回復傾向を示しています。
 また、本県の木材生産量も平成十七年から増加に転じ、平成二十年には八万四千立方メートルと、平成七年ころの水準にまで戻ってきています。
 しかし、県産材の利用をさらに高めていくためには、製材工場等に安定的に原木を供給する体制を整えていくことが課題となっています。このため、昨年度、森林組合や木材業者、原木市場が中心となり、県下三流域ごとに需給情報や供給能力の調査、分析を行い、平成二十五年の供給目標量の合計を十一万二千立方メートルとする木材安定供給指針を策定しました。
 県では、この指針に基づき森林組合等が行う、小規模で分散している事業地の取りまとめによる施業の集約化、作業路と高性能林業機械を組み合わせた低コストで効率的な作業システムの導入、需要者ニーズに応じた品ぞろえと販売力の強化などの活動を支援し、安定供給体制の確立を図っていきます。
 あわせて、柱材・内装材の無償提供やモデル的な木造公共施設への助成等により、広く県民に県産材のよさをアピールするとともに、神奈川県など下流域に向けたPR活動への支援などの取り組みに加え、新たに治山ダムに木製型枠を本格的に導入するなど、公共事業への積極的な利用により県産材の需要拡大に努めているところです。
 今後とも、森林・林業を取り巻く状況を的確に把握し、森林組合等とも連携を図りながら、環境に与える負荷の少ない県産材の安定供給体制の確立と需要拡大に取り組むことにより、林業・木材産業の活性化を図ってまいります。
 以上でございます。



商工労働部長

皆川議員の甲府市中心市街地の商業活性化対策についての御質問にお答えします。
 空き店舗が増加し、商業販売額や歩行量が減少するなど、空洞化が進む甲府市中心市街地の再生を図るには、多くの買い物客が訪れ、活気あふれる商店街を復活させることが必要不可欠であります。
 こうした中、新たな集客とにぎわいを生む商業の核をつくり出していくため、本年六月、中心市街地の約六十ヘクタールを大規模小売店舗立地法の特例区域に指定し、大型店の出店や増床に必要な手続を大幅に緩和したところであります。
 これにより、手続に必要な手間やコストが省かれ、出店の迅速化が図られることから、整備が進む紅梅地区再開発ビルへの商業施設の入居はもとより、既存の大型店のリニューアルや新規出店を促進するものと考えております。
 また、甲府市や甲府商工会議所等で構成をします合同会社まちづくり甲府では、空き店舗の活用を所有者だけにゆだねるのではなく、土地や建物の利用権を集約して一元的に運用することにより、空き店舗の解消を図る中心市街地再生モデル事業に取り組んでいます。
 これは、商店街の魅力を増すため、さまざまな店舗を組み合わせ、再配置するテナントミックスの観点からも有効であることから、県でも積極的に支援することとし、七月には地元商業者と語る会を開催し、事業に対する商店街の機運の醸成にも努めたところであります。
 本年度、まちづくり甲府では、地域需要の調査や地権者の意向確認等を行い、モデル地区を選定していくこととしていますので、事業計画の策定やテナントミックスの手法などについて、引き続き必要な助言を行っていきたいと考えています。
 今後とも、甲府市中心市街地が、本県の表玄関にふさわしいにぎわいあふれるまちとして再生できるよう、甲府市や甲府商工会議所等と連携をし、特例区域の活用やモデル事業の推進など、商業活性化対策を積極的に支援してまいります。



教育委員会委員長

皆川議員の教職員の資質向上についての御質問にお答えします。
 教職員の資質向上、とりわけ綱紀粛正、服務規律確保へ向けた教職員の意識改革に向けての取り組みについては、これまでも管理職研修会や管理主事の学校訪問等の機会をとらえて、指導をしてきたところであります。
 また、県立学校長や市町村教育委員会に対しましても、教職員の綱紀粛正、服務規律の確保について、文書等により繰り返し指導の徹底を図ってまいりました。
 しかしながら、こうした取り組みにもかかわらず、不祥事が一向に後を絶たないことは、大変残念であります。
 こうした事態を受け、セクシュアルハラスメント、飲酒運転などの不祥事に対し、個別の対策だけではなく、公務員たる教職員としてのあるべき姿とは何かという原点に戻り、不祥事の再発防止に向けた総合的なガイドライン、信頼される教職員であるために遵守すべき事柄を八月末に作成いたしました。
 県教育委員会では、このガイドラインを県立学校及び市町村教育委員会へ送付し、すべての教職員に周知するとともに、管理職研修会、一般研修会、職場研修の際にこのガイドラインを繰り返し活用し、教職員の意識改革の徹底を図ることとしたところです。
 このガイドラインの活用に当たっては、各学校で効果的に利用されるよう、市町村教育委員会と連携を密にする中で取り組んでいきます。
 また、学校ごとのさまざまな課題に迅速に対応できるよう、市町村教育委員会を支援してまいります。
 さらに、授業における教職員の指導力向上に向けた研修の充実を図る中で、わかる授業の実践や、一人一人に応じたきめ細かな指導ができるよう、教職員の能力を高めてまいります。
 今後、こうした取り組みを進めることにより、県教育委員会、市町村教育委員会及び教職員全員が一丸となって、県民の学校教育に対する信頼を取り戻せるよう努めてまいります。
 以上でございます。



教育長

皆川議員の御質問にお答えします。
 まず、甲府城の復元整備についてであります。
 県指定史跡甲府城跡は県都甲府の玄関口に位置しており、歴史を学び憩う場として、また、観光拠点やイベント会場として復元整備をしていくことは、甲府のまちづくりを進める上で重要であります。
 本年四月に文化財の専門家や商工関係者及びイベント開催者など八名から成る、甲府城跡櫓門整備検討委員会を設置し、櫓門整備の可能性について、歴史的建造物としての復元はもとより、中心市街地活性化への活用や経済効果等、さまざまな視点から検討していただき、過日報告をいただきました。
 県ではこの報告を踏まえ、県指定史跡としての価値を高め、都市に歴史的な風格や潤いを持たせ、中心市街地活性化に役立つなど、高い効果が期待できる鉄門を、全国にアピールできる国民文化祭までに整備することとして、詳細設計に着手してまいります。
 今後は、史実に基づいた復元を進めるため、甲府城跡櫓門復元検討委員会を設置し、築城期の歴史的工法について、各分野の専門家の指導助言のもと、軒や窓の形状、かわらの文様など、櫓門整備の具体的課題への対応を進め、国の有利な資金である地域自立・活性化交付金を活用し、できるだけ早期の着工を目指してまいります。
 次に、五十メートル屋内公認プールの整備についてであります。
 本県では、県民の豊かなスポーツライフの創造を目指して、多様なニーズに対応するとともに、利用者の視点に立ったスポーツ施設の整備に努めております。
 このうち、県営の屋内公認プールにつきましては、現在緑が丘スポーツ公園スポーツ会館の二十五メートルプールを有していますが、整備以来既に三十五年が経過することから、安全に利用できるよう、天井や配管等の改修を実施することとしております。
 水泳は、平成二十年に実施した県民意識調査でも、今後行ってみたい運動・スポーツの上位にあります。また、競技面では本県選手は全国レベルの輝かしい成績をおさめており、こうした中で五十メートル屋内公認プールの整備については、競技団体等から強い要望をいただいております。
 県教育委員会といたしましては、五十メートル屋内公認プールの重要性は十分認識しており、競技力の向上はもとより、県民の健康増進に大いに資するものと考えております。
 一方、全国規模の公式大会の開催が可能な施設を整備するには、多額の事業費を要することとなります。このため、五十メートル屋内公認プールの将来的な整備は視野に入れてまいりますが、現下の厳しい財政状況や他の大型事業の執行計画等にも配慮する中で検討を進めてまいります。
 以上でございます。



  皆川議員

 ただいま御答弁の中で、県庁舎の耐震化整備や甲府城の復元整備等につきましては、前向きな御答弁をいただきました。
 ぜひ着実な事業を進めていただきますようお願いしたいと思います。
 そこで、二点ほど再質問をさせていただきます。
 まず、甲府市中心市街地の商業活性化対策についてでありますが、再度お伺いしたいと思いますのは、先ごろ、この地域に関する大変悲観的な二つのデータが公表されております。
 一つは甲府市の空き店舗調査であります。
 その結果を見ると、店舗総数は四年連続で減少して、空き店舗数は逆にふえています。さらに、営業店舗も減少を続けて、調査を始めた二〇〇六年度から七十九軒減少しております。これらはいずれも中心市街地の空洞化を実感させられる結果であります。
 もう一つは、国土交通省が発表した県内の基準地価は、甲府市中心商店街の場合は下落率がマイナス六・八%で県内最大となったことであります。
 このような二つの調査結果を見ますと、今すぐにでも何らかの手を打たないと、この地域は本当に再生不能になってしまうのではないかという危機感を持っております。先ほどの中心市街地再生モデル事業について、今後取り組む事業内容を御答弁いただけましたけど、一日も早く対応すべき事業でありますので、これからこの事業をどのようなスケジュールで具体的に進められるのか、どんな予定なのかということを再度お伺いしたいと思います。



  商工労働部長

 皆川議員の甲府市中心市街地の商業活性化についての再質問にお答えをいたします。
 合同会社まちづくり甲府では現在、中心市街地活性化に向けた課題整理や地域需要の調査などに取り組んでおります。十一月までには、地元合意の可能性や隣接する地区との相乗効果などを総合的に勘案した上で、モデル地区を選定することとしています。
 その後、まちづくりの専門家やモデル地区内の地権者、商業者などの意見を踏まえ、テナントミックスや店舗運営等の手法について整理を行い、年度内には不動産の所有と利用の分離による商店街再生の方向性や、店舗デザインの具体的なイメージなどを固める予定と伺っております。
 県としましても、こうした取り組みが円滑に進められるよう、引き続き積極的な助言を行っていきたいと考えております。



  皆川議員

 今の御答弁、大体大方のスケジュールが出たようでございますので、ぜひとも積極的に進めていただくことをお願いしたいと思います。
 それで、もう一点、先ほど二点と言いましたので、もう一点お伺いします。
 先ほど御回答いただきました五十メートル屋内公認プールの整備についてでありますが、先ほどの御答弁から五十メートル屋内公認プールの必要性というのを教育委員会も御理解いただいている、整備を視野に入れていただいているということはわかりました。
 しかし、こうした大規模施設の整備につきましては、とにかく判断材料となる情報を多く提供していただきまして、県民の意見を聞く、そして整備に取り組むという姿勢が重要じゃないかと思うんですね。
 そのために、ある程度の時間を要するということは私も理解しております。しかし、公式大会は屋内五十メートルプールで開催されるというのが通例であります。本県選手が利用している小瀬スポーツ公園のプールは、実は昭和六十一年のかいじ国体のときに整備された屋外プールでありまして、大分傷みも進んでおります。こうした状況も考慮していただきまして、整備計画を検討していく必要があるのではないかと思いますので、再度教育長の御意見をお伺いしたいと思います。



  教育長

 皆川議員の再質問にお答えいたします。
 プールの一般的な耐用年数は三十年程度とされております。五十メートル屋内公認プールの整備計画の検討に当たっては、県有公認プールの効果的な運用を図る上からも、小瀬スポーツ公園水泳プールの耐用年数について十分勘案する必要があると考えております。
 五十メートル屋内公認プールは、本県の競泳選手の活躍を支えるとともに、県民の健康増進に貢献する重要な施設であるとの認識に立ち、現下の厳しい財政状況や他の大型事業の執行計画等についても考慮しながら、今後検討を進めてまいります。
 以上でございます。