皆川議員

私は、新自由民主党を代表して、今定例県議会に提出されました案件並びに県政全般について質問いたします。
 質問に先立ち、帰らぬ途へと旅立たれました天野前知事に、慎んで哀悼の意を表します。
「自らのために計らわず」との言葉どおり、清廉潔白で、どんな時でも、ものに動じない、飄々とした天野前知事は、県民の皆さんから深く信頼され、愛されたお人柄であり、その遺業は、後世に永く、光輝くことでありましょう。
 さて、山本知事におかれましては、就任以来、融資枠の拡大などの山梨版景気対策を適時に進め、本県経済を浮揚するという大きな成果をあげられてきました。
 また、「観光立県山梨」という明確な政策を宣言され、昨年四月にはその組織体制を整備し、観光施策の推進に積極的に取り組まれております。なかでも、東京に山梨の特産品や観光・イベント情報などを紹介する「富士の国やまなし館」をオープンされ、多くの県外・県内の方々の来場を得ております。
 観光こそ本県のリーディング産業と見通した知事の先見性は大いに評価するものであります。
 また、私も一緒に参りましたが、韓国・忠清北道で開催される国体に出席する機会に併せ、ソウル市内において、現地旅行会社関係者に山梨の観光をアピールした、知事と議長によるトップセールスは、全国でも唯一のことであります。
 「時務を識るは俊傑にあり」と中国古典にあります。時務とは、現代はどういう時代なのか、時代の流れをしっかりとつかみ、その中で何をなすべきかを知っているということであり、俊傑とは、それが出来る者のことを言いますが、山本知事はまさに俊傑として県政を推進されております。
 昨年は、三位一体の改革において、国と地方六団体が熱い論議を交わした年でありました。全国知事会の論議の中で、あまたパフォーマンスを見せる知事がいる中、山本知事の改革に情熱を持ち、一貫して筋を通される姿に感銘いたしました。
 「衆心は城を成す」と言います。大勢の人間が心を合わせれば城も築けるような大きな力を発揮するという意味でありますが、山本知事には、これからも、大いにリーダーシップを発揮され県民の心を一つにして、二十一世紀の山梨の礎を築いていって頂きたいと願うものであります。
 私ども新自由民主党は一丸となって、山本知事を支えていくことをお誓い申し上げて、以下質問に入ります。

 まず、十七年度当初予算編成の考え方についてお尋ねします。
 昨年末、平成十七年度の地方財政の大枠を定める地方財政計画の骨格が決定されましたが、三位一体の改革の全体像にある「地方団体の安定的な財政運営に必要な地方交付税、地方税などの一般財源の総額を確保する。」との方針に従い、地方交付税は本年度とほぼ同額が確保されたところであります。
 一昨年の同時期は、地方財政計画の圧縮により地方交付税等が突然、大幅に削減され、地方団体の予算編成に支障が生じるなど、国と地方の信頼関係を損なう結果となったことから、全国知事会や議長会等の地方六団体を中心に、地方が一体となって、あらゆる機会を捉えて国に対し強く働きかけてきた成果であると評価するものであります。
 しかし、決して財政状況が好転したわけではありません。財政状況は、地方交付税の大幅な削減が行われた本年度と厳しさが変わらないということであります。
 しかも、本県においては、県税の増収が見込まれるものの、三位一体の改革の影響により七十八億円余の負担増が生じており、さらに地方交付税も減少するものと見込まれるなど、財政状況は本年度にも増して厳しくなっているのであります。
 このため、明年度の当初予算規模は、四千六百四十六億円余と本年度に比べ百億円余り圧縮されていますが、百六十八億円の基金の取り崩しを余儀なくされております。
 しかしながら、こうした極めて厳しい状況にあっても、多様な県民ニーズに適切に対応していくため、「創・甲斐プラン二十一」の着実な推進を図っていかねばなりません。
 そのためには、まず、歳出の削減を断行した上で、必要なもの、不要なものとメリハリをつけ、従来から予算化されているといった観念を捨て、新たな創意と工夫を凝らした予算編成が必要であります。
 そこで、明年度当初予算編成の考え方について、知事の御所見をお伺いします。

 次に、ミネラルウォーター税についてお尋ねします。
山梨県は県土の七十八%を森林が占める森林県であり、県土の保全や水源かん養などの森林の持つ公益的機能は、多くの県民の暮らしを潤してきました。
 なかでも、豊かな森林と本県特有の地質から育まれた良質な水を製品としたミネラルウォーターは、消費者から高い評価を受けており、全国の生産量の半分近くを占める、全国一の産地となっております。
 しかしながら、森林の現状といえば、林業不振や労働力の減少・高齢化などの進行により、森林の管理水準の悪化・荒廃が進んでおり、これまで森林により、かん養されてきた水資源の質・量ともに悪化が懸念されています。
県民共有の財産である森林と水資源を将来にわたって守り続けていくためには、新たな財源による水源かん養のための事業を進めることが大切であると考えています。
そこで、このような新たな財源確保のために、法定外目的税など、課税自主権の活用は、自主財源を確保して地域の実情に即した施策を推進する上からも、その導入に向けた取り組みを積極的に進める必要があります。
 確かに、本県の良質な地下水に着目し、ビジネスチャンスと捉え製品化し、販売してきたミネラルウォーター業界の先見性と採算ベースに乗せた努力には敬意を払うものですが、地下水はまた、本県の豊かな自然が生み出した県民共有の財産でもあります。
 このことから公的な資源から特別の受益を得ている者は、その一部を公に還元することがあって当然ではないかと考え、私は、二年前に中間報告が公表されて以来、注目してきたところであります。
 北杜市においても、ミネラルウォーター税導入の動きがある中で、県としては、早急に結論を出すべきと考えます。
 そこで、ミネラルウォーター税のこれまでの検討状況と導入に向けた今後の取り組みについて、お伺いします。

 次に、県都甲府市の活性化に関して幾つかお尋ねします。
 まず、甲府城天守閣の再建についてであります。
 甲府城は豊臣秀吉の城として愛宕山・一条小山と続く、小火山の上に築かれた城であり、日本で唯一城内に温泉の湧いた城であります。
 また、美しい穴太積みの石垣と現在残っている天守台は南北二十二メートル、東西は十八メートルあり、百万石大名の居城であった広島城・会津若松城と同じ巨大な規模を誇るものであります。
 さらに忠臣蔵でおなじみの浅野家本家の城が甲府城であり、赤穂浪士四十七士に切腹を命じたのが皮肉にも後の甲府城主、柳沢吉保であったことや、甲府市東光寺町にある「能成寺」には赤穂浪士に与しなかったが、吉良を打つべく板谷峠で待ち伏せをした四十八番目の義士と言われる浅野家 家老、大野九郎兵衛の墓もあります。
 また、新撰組の近藤勇が甲陽鎮撫隊を組織し甲府城へ向かい、先に板垣退助の率いる官軍に無血入城されてしまい勝沼柏尾の戦いで敗れたことや、御坂町の侠客、黒駒の勝三が勤王の志高き草?の士、数百人を集め、甲府城を攻め取ろうとしたことなど、甲府城にまつわる物語は数多くあります。
 現在、このような甲府城の魅力を生かした、民間によるさまざまな取り組みが進められています。
 昨年七月にスタートした観光ボランティアガイドや、民間団体によるイルミネーション事業などの展開は、甲府城の活用の可能性を大きく広げています。
 行政が整備したステージに、民の力が結集し、多くの人々にふれあいや感動を与えている様子は、まさに知事が提唱された、民力による山梨の底力を見る思いが致します。
 以下は私の持論でありますが、山梨が更なる発展を遂げるためには、県民と行政が一体となって、波及効果の高い観光施策を強力に推進することが、重要であると考えます。
 観光は、自然や大地の恵みにあふれた本県の主要産業です。しかしながら、現状は、こうした資産を十分に生かし切れず、いまだに通過型の観光にとどまっています。これを、甲府を始め、県内の温泉地等に宿泊し、県内の観光スポットを周遊していただく滞在型の観光に発展させると、観光収入は現在の二倍から三倍になるものと期待されます。
 甲府城に、伝統工法による本格的な天守閣を復元することは、人々を山梨に引きつけ、山梨を満喫してもらう新たな観光の目玉づくりとして、また滞在型の観光地づくりの決定打として、大きな意義があるものと確信するものであります。
 甲府城については、以前は「天守閣はなかった」との見方が一般的でしたが、今日では、「築城期には、豊臣秀吉の威信をかけた天守閣が存在した」とする考えが通説となってきております。
 昨年九月、甲府城にも縁がある、愛媛県の大洲城に、伝統工法による四層四階の天守閣が復元され、全国的な話題となりました。これを受けて翌十月、甲府商工会議所では、大洲市の担当者を招き、「甲府城の復元を考えるシンポジウム」を開催しました。
 私もパネラーの一人として参加しましたが、その中で、大洲市の担当者から「伝統工法による本格的な天守閣の復元は、観光振興はもとより、地域をよくしていこうという市民の心の支えとしても大きな効果をもたらした」との話は、大いに説得力を持つものでありました。
 また、折しもその場では、甲府商工会議所から、天守閣の復元に向けて県民運動を盛り上げていくこと、そのために、市民県民から基金を募るキャッスルファンドを設置することも表明されたところであります。
 県議会においても、このような市民県民の運動を、議員が連携して強力に支援していくため、昨年二月に、甲府市選出の議員による「舞鶴城公園及び周辺整備促進山梨県議会議員有志会」を結成したところであります。
 そこで、市民県民の主導による、甲府城の歴史を踏まえた天守閣復元の大きな動きについて、知事は、どのように応えられるのか御所見を伺います。

 次に、甲府城を活用した観光の振興についてであります。
 私は、甲府城は、甲府駅と一体となって、観光客をお迎えする県の玄関口であり、山梨の顔であると思っております。
 この甲府城において、昨年夏から、民間有志が、「満月の夜の集い」を開催しました。
 ろうそくの火に灯された夜の甲府城が幻想的な世界を創り出し、鼓や琴、オカリナや笛の音色が、集まった多くの人々の心に大きな感動を与えたものであります。
 さらにその後も、イルミネーションライブ「光のピュシス」が、十二月十日から二月十四日までの六十七日間の長期にわたって開催され、四百年の歴史的遺産である甲府城の城壁と現代的な光のアートを融合させた極めて幻想的な夢の世界の出現は、若者、家族連れなど、県内外から多くの観客を集め、甲府城の存在意義を多くの人びとに知っていただいたところであります。
今後もこうした民の力を基本にした甲府城を活用したイベントが続くことを望むものでありますが、長期間にわたり、民間の若い経営者が、冬の寒い夜、けが人が出ないように、懐中電灯を手に警備に当たる姿を見るにつけ、こうした民の意気に感じて、行政としても出来る限りの支援をすべきと考えますが、御所見を伺います。
 また、甲府城においては、ボランティアガイド「甲府城御案内仕隊」が、お城を案内しておりますが、仕隊の活動をきっかけに、県内各地の観光地で、ボランティアガイドが生まれ、山梨における新しい観光のスタイルとして、広がりを見せていることは、喜ばしい限りであります。
 加えて私は、県・市の中心地に位置する甲府城から、県内各観光地へ足をのばしたい、山梨の歴史を尋ねたいという気にさせる、「山梨の旅の出発点」となるような工夫もできないか、と考えますが併せてお伺いします。

 次に、甲府紅梅地区市街地再開発事業についてであります。     
 紅梅地区のオリオン通り商店街は、かつては集客力の高い商業地を形成し、周辺では東京電力山梨支店や山梨中央銀行本店などの業務機能、県庁や甲府市役所などの行政機能が集積し、まさに、甲府市の中心市街地を代表する地区として発展してきました。
 また、この地区は山梨県の玄関口である甲府駅に近く、市民、県民に親しまれている甲府城・舞鶴城公園に隣接するという恵まれた利便性の高い地区でもあります。
 しかし、全国の地方都市と同様に甲府市においても、郊外に大型店が進出し商業環境が変化してきました。その結果、中心市街地の空洞化が深刻となったことは、紅梅地区も例外ではありません。
 こうした中で、当該地区の地権者等により昨年九月に設立された甲府紅梅地区再開発準備組合は、商業施設、駐車場、居住スペースの確保を一体とした大型複合ビルの建設に向けて具体的な活動を開始したと聞いております。
 この地区が、甲府城等の周辺地域と連携し、新たな街並みを形成するならば、かつての賑わいと活気が取り戻せるのではと、県民からも大きな期待が寄せられております。
 しかし、一方で近くに県民の歴史的遺産である甲府城があることを十分考慮し、建設される大型複合ビルが、その形や色などを周辺の景観に調和したものとすることが重要であると考えるものであります。
 市街地の活性化は行政の力だけでできるものではなく民間の持つエネルギーをいかに引き出すかが成功への大きな鍵となるものと思われます。
 そこで、県としてこの再開発事業の早期実現に向けて、どのような支援を行っていくのかお伺いします。

 次に、新たな学習拠点の整備についてであります。
県では、図書館機能、生涯学習推進センター機能、集客・交流機能を融合した新しいタイプの学習拠点を北口県有地に整備することとし、施設の役割や機能、整備のあり方などを示した整備基本構想案を先頃作成し、県民から広く意見を募集しています。
 この施設は、本県の「知」の拠点として、いつでも、誰でも知りたい情報や調べたい資料を入手でき、学びの機会を提供してもらえ、また、様々な人々との交流により知恵や技術の共有化や実践的な情報の交換を可能とし、さらには、ここで育んだアイデアや技術を社会や市場で実現化することができることを目指していると聞いています。
 知事は、新たな学習拠点はその使命を果たす上で必要な機能を持ち、それらを十分に発揮するためには、一万七千平方メートル程度の規模が必要という考え方を示しました。
 これは各機能に求められる面積を積み上げられた結果と考えますが、具体的に機能ごとには、どの程度の規模が必要であると考えているのか、まず、お伺いします。
 また、甲府駅北口地区の開発は、これから甲府市が発展していく上で、また、中心市街地の活性化に欠かすことができないビッグプロジェクトであります。
北口地区に整備を予定しているこの施設についても、甲府市の計画と連携し、地域の活力を増進する役割を是非担っていただきたいと考えています。
甲府市の計画では、開発の中心となる施設の整備を平成十八年度頃から順次完了していくことを目指していますが、新たな学習拠点はどのようなスケジュールで整備していくのか、お尋ねします。
加えて、整備については、PFI事業を導入するとのことです。
 PFI事業は通常の事業方式に比べ、建設コストの縮減効果があると認識していますが、運営面の効果については、様々な意見があると聞いています。
これは、提供するサービスの内容ごとに、その効果をとらえる必要があるからだと考えますが、今後、運営についてはどのようにしていくのか、知事のお考えをお伺いします。

 次に、県立中央病院の整備について幾つか、お尋ねします。
県立中央病院は、いよいよこの三月二十二日に全院開院を迎えます。
 私は、多くの県民と同様、二十一世紀の本県医療の基幹病院として質の高い医療を実現し、県民から信頼される病院として、この新しく生まれ変わる県立中央病院に大いに期待をしております。
 平成十三年九月の第一期開院時には、周産期医療や救命救急医療及びがんセンター機能等の充実強化を図ったところでありますが、
今回の第二期工事では、新たな機能である緩和ケア病棟や感染症専用病床、災害時等に備えた屋上ヘリポートなどが整備されます。
 私は、その中でもがんセンター機能をさらに充実するための緩和ケア医療に大きな関心を寄せております。
 本来、病院は治療を目的とした施設でありますが、緩和ケア医療は、自己の尊厳を保ちながら人生最後の日々を全うできるよう援助を行うものであります。
 現在、全国に国及び都道府県が認めた緩和ケア病棟は、平成十六年五月現在、百三十施設、二千四百六十三床あると聞いております。
 一方、平成十三年十月に県が行った「県民保健医療意識調査」によると、自分が末期がんなどになった場合に希望する療養場所として、十八パーセント程度の人が緩和ケア病棟を掲げております。
 こうした中で、県立中央病院の緩和ケア病棟は、県内病院の中では初のケースとなるわけでありますが、その果たす役割は非常に重要と考えております。
 そこで、まず、県立中央病院の緩和ケア医療の実施内容と、県内の緩和ケア医療に果たす役割についてお伺いします。

 次に、PFI事業による駐車場整備についてであります。
 病院本体が完成した後は、今後、外構工事や駐車場等の整備を行う予定とのことですが、駐車場は重要な病院機能の一つであります。
 先日、県は中央病院の駐車場整備運営事業について、本県では初のPFI事業として実施することを決定いたしました。
PFI事業は、民間の資金や技術力等を活用し、社会資本整備を進めようとするもので、平成十一年に法整備が整い、その後、基本方針やガイドラインが国から公表され、制度の枠組みが確立されました。
 本県においても、平成十四年に策定したPFI事業導入指針に沿って、初期投資額三億円以上の事業について、その導入の可能性を検討してきたと聞いております。
 このPFI方式を採用することにより、利用者の立場から見て、最も少ない公共資金で最大の行政サービスが得られる、いわゆる、バリューフォーマネー(VFM)の達成に加えて、様々な効果が期待できると伺っております。
 まず、設計、建設から維持管理までを一括して選定事業者に任せるため、全体の事業コストの削減が可能となること、また、一貫した体制により民間のノウハウや創意工夫が十分に発揮され、利用者へのサービス向上に繋がること、さらに、あらかじめ責任分担を、県と選定業者の間で明確化することによって、発生の予想されるリスクについて、適切かつ迅速な対応が可能となること、などであります。
 こうした中で、新たな装いで開院する県立中央病院に、県として第一号のPFI事業となる駐車場が整備されるということで、この事業に、私も利用者の立場に立って、いろいろな面で注目をしているところであります。
 そこで、駐車場の利用については、今まで無料であったものを有料化するということを聞いてますが、これについて利用者の理解が必要だと思われます。この点も含め、PFI事業として実施する県立中央病院駐車場の整備の具体的内容についてお伺いします。

 次に、愛玩動物の管理等についてお尋ねします。
 生命ある動物を慈しみ、共に生きていける社会を目指すことは、心豊かな社会を構築する上で大切なことであると考えます。
 ペットは、私たちに幸せをもたらすとともに、少子高齢社会といわれる中で、子供たちには命の大切さを学んでもらう身近な存在として、一人暮らしの老人には心のよりどころとして、医療の現場においては癒しの役割として活用されるなど、その存在意義はますます高まっています。
 このような中で、ペットを飼育する者は、社会的責任とともに、生き物であるペットに対して、大きな管理責任を負うものであります。
 しかしながら、誠に残念なことでありますが、引っ越しなど、飼い主の一方的な理由により、野放しとされたり、処分されていく犬やねこが数多くいると聞いております。
 そこで、県における、これらの犬やねこの処分について、現在どのような状況にあるのか、その対応策についてどの様なことを行っているのか、お伺いします。
 また、ペットと言えば犬や猫だけではありません。一時的なペットブームに乗って、例えばカミツキガメやワニガメなど、その特性を知らずにペットとして購入し、その結果、もてあまして、河川などに放してしまうというような話も伺っております。
 このような危険性のある動物について、県ではどのような規制や指導をしているのか、お伺いします。
さらに、固有の生態系などに被害を与える外来種を「特定外来生物」に指定し、輸入や飼育、遺棄などを規制する「外来生物法」が制定され、この六月までには施行されることとなっております。
 この法律の対象として、カミツキガメなど、ペットとして飼育されているものも予定されていますが、法施行後、このようなペットの扱いはどのようになるのか、併せて伺います。

 次に、廃棄物最終処分場についてお尋ねします。
 県では公共関与による廃棄物最終処分場の第一号として、明野処分場を整備することとし、以来十年にわたり取り組みを進めてきましたが、地元の理解が得られず、未だ、建設の目処が立たない状況にあります。
 この問題を解決するため、知事は就任以来二年にわたり、地元の理解を得るための話し合いを行うなど、精力的に取り組みを進めてこられました。
 また、循環型社会の形成を目指して、廃棄物の発生抑制、循環的利用等を推進するため、公害防止条例を見直し、廃棄物の発生抑制等に係る事業者、県民、県の役割や取り組むべき事項を規定した生活環境の保全に関する条例案を今議会に上程されております。
 こうした中、先月二度にわたって開催された峡北地区最終処分場 整備検討委員会おいて、明野処分場の問題解決に向け、浅尾地区以外に旧明野村内に処分場の適地があるか否かについて調査を行うこととし、この調査のための適地基準が協議されたとのことであります。
 また、先に公表された平成十五年度の産業廃棄物実態調査結果によりますと、五年前と比べ、資源化・減量化が進み、最終処分量は三十二パーセント減少しているとのことであり、処分場の整備計画に少なからず影響があるのではないかと考えられます。
 そこで、こうした状況も踏まえ、明野処分場や次期処分場の整備に向け、今後どのように取り組みを進めていくのか、知事の御所見をお伺いします。

 次に、県有林の有効活用についてお尋ねします。
 近年、林業を取り巻く経営環境は厳しく、森林所有者の森づくりに対する意欲が薄れていると聞いていますが、地球温暖化に象徴される世界的な環境問題を思えば、県民共有の財産として守り育て、適切に活用していくことが大切だと思うのであります。
 ところで県は、平成七年、「県有林の森林総合利用計画」を策定し、
・多様な森林の機能を総合的に発揮させ、持続可能な森林経営を推進すること。
・公益的な森林の利用によって地域振興を促進すること。
などを基本方針に、山紫水明の地、山梨にふさわしい、緑あふれ、潤いと活気にみちた県有林の整備や活用を目指しております。
 また、この計画で、大規模な伐採を伴う開発を排除し、利用目的を森林の景観や環境を生かしたものに限定し、民間への新たな貸付は行わないなど、自然環境を優先する形を取られたことは、時代に即応した判断であったと思います。
しかし、この計画の策定から約十年が経過し、この間、県内外の社会経済状況も大きく変化する中、知事は、目指すべき県土像を「誇れる郷土 活力ある山梨」とした新長期計画をスタートさせました。
 この計画では、人々を引きつける美しい自然環境を生かし、「時代を生き抜く力強い産業の振興」を柱に、地域の特性を踏まえた多様な県有林の整備を行うとともに、森林浴やエコツアーなど、参加・体験型の観光の舞台づくりを進めるとしております。
 観光をはじめとした地域の産業、経済振興への寄与を現実のものとしていくためには、県有林の自然環境保全を優先する形は堅持しながらも、森林を健全な余暇活動の場とする保健休養的な利用や施設の整備について、民間の活用も考えていく必要があるのではないかと思います。
 そこで、知事は、今後どのように、県有林の有効活用を進めていくのか、お伺いします。

 次に、新産業の創出についてお尋ねします。
我が国の景気は、IT関連産業が減速気味となっており、踊り場の状況が続いているとの見方が一般的になってきております。
 また、県内の景気も、全体として回復に向けた動きを維持しておりますが、機械電子関連産業の一部に生産調整の動きがあり、業種によっては厳しい経営環境のところも見受けられます。
 こうした中、山梨県が、着実に発展していくためには、既存産業の振興とともに、次の時代を見据えた新産業の創出を図っていくことが大切であります。
県では、昨年度「山梨県産業振興計画」を策定し、山梨らしい新産業の創出と育成を重点施策に位置付け、その振興を図るとしております。
計画には、本県の特徴を活かしながら、バイオテクノロジー関連産業などの振興、さらには試験研究機関の機能充実などが盛り込まれています。
 これらの施策を着実に実施していくことが、山梨の産業振興につながるものと考えますが、その際大切なのは、地域の人材や技術シーズをいかに活かすか、また、様々な地域資源やこれまで育まれてきた産業をいかにうまく融合させ、山梨らしい産業を創出していくかであると考えます。
本県には、恵まれた自然環境や国内でもトップレベルの産業用ロボット、半導体製造装置などを中心とする先端産業の集積、また宝飾、ワインなどの特色ある地場産業があります。
これらの中で育まれてきた人材や様々な技術、ノウハウを活用し、将来性のある産業の創出につなげていくことが大切であると考えるものであります。
 そこで、県では、本県経済の着実な発展に向け、新産業の創出にどのように取り組んで行かれるのか、御所見をお伺いします。

 最後に、国際観光の振興についてお尋ねします。
 昨年、我が国を訪れた外国人観光客は、一昨年の五百二十一万人から九十三万人増の六百十四万人となり、はじめて年間六百万人台に達し、政府が官民一体で進めている「ビジット・ジャパン・キャンペーン」の成果が確実に現われはじめてまいりました。
 私は、昨年秋、山本知事が本県への観光客の誘致を行ったソウルでのトップセールスに同席をいたしました。
 席上での山本知事の本県の観光の魅力の紹介と、是非、山梨へ訪れて欲しいという熱のこもった要請に応え、参加された、いくつかの旅行会社においては、その後、新たな山梨への観光ツアーを企画し、これまでに韓国から観光客が峡北、峡中、峡東地域の観光を楽しみ、今後も増えると聞くに及び、知事のトップセールスの効果が出ていると実感しております。
 今後もこうしたトップセールスの機会等をつくり、東アジア地域への誘客宣伝の強化を図って欲しいと願うものであります。
 折しも、今年は日韓国交正常化四十周年の記念すべき年であります。先般、鹿児島県での日韓両首脳会談において、今年を「日韓共同訪問の年」と定め、両国合わせて五百万人の相互交流を目標とすることが合意されました。
 本県においても、戦前に韓国の文化を広く世界に紹介し、韓国国民に今でも敬愛されている北杜市出身の浅川兄弟の足跡を映画化する動きもあり、韓国との交流に大きな弾みとなるものと期待しております。
 一方、先月に開港した中部国際空港は、本県にとって海外からの西の玄関となり、今月から開催される愛知万博の集客効果もあり、本県への観光客の増加が見込まれるものと考えております。
 こうした状況の中で、私は、外国人観光客、中でも、今後増加することが見込まれる韓国からの観光客の県内各地域への誘致に、積極的に取り組んで欲しいと考えますが、御所見を伺います。

 以上で、私の質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。



知事

皆川議員の御質問にお答えいたします。
 ただいまは、新自由民主党を代表され、中国の古典を引用し、為政者としてのあるべき姿に言及されながら、県政各般にわたり御質問をいただきました。
 また、山梨版景気対策や観光立県山梨の推進に高い御評価をいただくとともに、県政推進のため一丸となって支えていただけるとの力強いお言葉を賜り、心から感謝申し上げます。
 今後とも、時代の流れをしっかりつかみ、県民の心を一つにし、二十一世紀の本県の礎を築いていくため、全力で取り組んでいきますので、一層の御支援、御協力をお願いいたします。
 初めに、十七年度当初予算編成の考え方についてであります。
 明年度の本県財政は、歳入面では、法人二税の伸びにより県税の増収が期待できるところですが、これにより地方交付税は減少するものと見込まれるほか、三位一体の改革により、国庫補助負担金や臨時財政対策債が削減される見込みであります。また、歳出面においては、人件費や公債費は抑制傾向にありますが、介護保険関係経費などが増加しており、歳入・歳出両面において極めて厳しい財政運営が強いられています。
 こうした中、当初予算編成に当たりましては、行財政改革プログラムに基づき、事務事業の見直しや県単独補助金の廃止・縮減など徹底した歳出の見直しにより、約六十五億円の一般財源の削減を行うとともに、公共事業等の計画的な削減により、臨時財政対策債及び減税補てん債を除く県債の発行額を約十七億円削減するなど、財政改革を着実に実行したところであります。
 また、公共事業・準公共事業に七十億円の重点化枠を設定し、地域経済の活性化や生活安全性の向上などに資する事業を選定するとともに、農産物の山梨ブランドの確立や地場産業の高度化等を図るため、新たに試験研究費に重点化枠を設定するなど、施策の選別と重点化を行い、歳出予算の質を高めるよう努力しました。
 その上で、限られた財源の重点的・効率的な配分に努め、県民生活にかかわりが深く、喫緊の課題となっている少子化対策や観光振興、防災対策には特に力を注ぐなど、創意と工夫を凝らし、「創・甲斐プラン21」に基づく施策を積極的に展開することとし、予算編成を行ったところであります。
 次に、ミネラルウォーター税についてであります。
 法定外目的税など課税自主権の活用は、地域における受益と負担の関係を明確にした施策の展開につながるとともに、自主財源の確保を図る上からも重要であります。
 このため、県では「山梨県地方税制研究会」を設置し、本県の特性に合った環境目的税について、さまざまな角度から検討を行ってきました。
 この中で、ミネラルウォーター税につきましては、平成十四年十二月に「中間報告」として公表し、具体的な検討を進めてきました。
 ミネラルウォーター税は、本県の水源涵養にかかわる事業等を一層推進するため、豊かな森林などからはぐくまれた良質な地下水を採取・販売することによって特別の受益を得ているミネラルウォーター産業に、一定の負担をお願いしようとするものであります。
 このため、税本体の検討とあわせて、シンポジウムや講演会の開催、県政モニターを対象とした県民アンケート調査の実施など、県民の皆様の関心や事業者の方々の理解を深めるための取り組みを進めるとともに、ミネラルウォーター業界との話し合いも随時行ってきました。
 こうした取り組みを通して、山梨県地方税制研究会では、二年余にわたり、税率や課税の公平性、税収の使途など、税の詳細について検討を進めるとともに、水と森林を守るための費用負担のあり方についても、幅広く調査・研究を重ねてきました。
 その検討結果として、今年度中にはミネラルウォーター税に関する最終報告書が取りまとめられる予定であります。
 今後は、最終報告書の内容について学識経験者などの意見を聞くとともに、引き続き事業者との話し合いを行い、明年度中には、ミネラルウォーター税の導入の是非について結論を出していきたいと考えています。
 次に、県都甲府市の活性化について幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、甲府城天守閣の再建についてであります。
 甲府は、武田氏館から広がる中世の城下町と、甲府城を中心に整備された近世の城下町の、二つの城下町から形成された全国に誇る特色ある歴史を有するまちであります。
 県が進めてきた稲荷櫓の復元など舞鶴城公園の整備とともに、甲府市では、甲府駅北口地区の都市開発と一体となって、山手御門の復元整備に取り組んでおります。
 このように、甲府城の歴史の姿が明らかになりつつある中で、昨年には、甲府商工会議所による「甲府城の復元を考えるシンポジウム」の開催や、キャッスルファンド設立の動きなど、天守閣を期待する論議も活発になってきています。
 甲府城の天守閣については、近年の発掘調査により、金箔を施した鯱瓦などが多量に出土したことから、築城期においては存在した可能性が極めて高いと言われていますが、天守閣の整備に向けては、さらに歴史考証を重ねながら取り組む必要があると考えています。
 このため、明年度から、城郭などの歴史的建造物の研究者や歴史の専門家による委員会を新たに設置し、大名家等に伝わる資料の調査を初め、織豊時代における天守閣の建築様式の研究や、全国の復元事例の収集・分析など、天守閣復元の可能性を中心とした調査研究に着手することといたしました。
 歴史の特色を生かしたまちづくりは、観光の振興や中心市街地の活性化に大きく貢献するものであり、今後とも、関係機関と連携し、積極的な対応を図っていく考えであります。
 次に、甲府紅梅地区市街地再開発事業についてであります。
 「誇れる郷土 活力ある山梨」を具体化するためには、県都甲府市の中心市街地の活性化を図り、にぎわいのある交流拠点として、本来の機能を取り戻すことが必要と考えております。
 「創・甲斐プラン21」においても、魅力ある都市空間の形成を図るため、良好な都市基盤づくりを積極的に進めることとし、土地区画整理や市街地再開発等を促進する施策を展開しているところであります。
 こうした取り組みを進める中で、紅梅地区において商業施設と住宅の高層複合ビルの建設計画が具体化したところでありますが、この計画については、事業予定地内に県所有の土地が含まれており、また、民間活力を誘導することによって、中心市街地の活性化に大きな効果をもたらすことが期待されることから、県としても、地元の皆様と連携して積極的に推進を図ってきたものであります。
 明年度は、事業化に向けての最終調整となる市街地再開発推進計画を作成する甲府市への補助や計画作成への助言を行うとともに、事業採択に向けて国に働きかけてまいります。
 今後とも、地元の皆様が強く要望しているこの事業が早期に実現するよう、県におきましても、土地所有者としての協力を初め、甲府市と一体となって、事業の進捗に応じ積極的な支援を行っていく考えであります。
 次に、新たな学習拠点の整備についてであります。
 新たな学習拠点は、県民の学習活動を総合的に支援するため、図書館機能、生涯学習機能、交流・集客機能を融合し、多様な機能を備えた施設として整備していきます。
 施設の規模につきましては、今後、精査していくこととしていますが、現時点では、図書館機能に相当するスペースとして約七千平方メートル、現状の二倍程度の規模を考えています。このほか、多様な学習活動にこたえられるセミナー室等のスペースとして約二千平方メートル、ホールやギャラリー、レストランなどの交流スペースとして約四千平方メートル、大学コンソーシアムや起業化などを支援するスペースとして約千平方メートル、それに駐車スペースを加えて、施設全体でおおよそ一万七千平方メートル程度が必要となると考えております。
 施設の整備スケジュールにつきましては、甲府市の「シビックコア地区整備計画」の進捗にもよりますが、明年度は実施方針の策定やPFI事業としての評価・特定を行い、その後の民間事業者の募集・決定や工期等を考慮すると、完成までに四、五年はかかるものと考えております。
 また、施設の運営につきましては、原則として、学習拠点の運営方針の作成や、公共性の高い事業の実施など、施設の中核となる業務は県が主体となり、フロアサービスや貸し室の運営など、民間のノウハウを有効かつ長期に活用することができる業務には、PFI事業を導入する考えでありますが、今後、具体的な業務ごとに検討を行い、運営方法を決定してまいります。
 次に、県立中央病院の緩和ケア医療についてであります。
 新病院におけるがんセンター機能につきましては、これまで診断から治療までの一貫したシステムの中で最新医療を実施しておりますが、第二期工事で、これらの機能に加え、患者が終末期を心安らかな環境で過ごせるよう、最上階に十五床の緩和ケア病棟を整備いたしました。
 この病棟は、病状の進行に伴う身体的・精神的な苦痛などを緩和するための専門病棟であります。
 このため、痛みを和らげるためのペインクリニックや精神的サポートを充実するとともに、すべての病室を個室とし、家族と触れ合える場としての談話室を備えるなど、患者本位の療養環境を整備しています。
 また、担当するスタッフにつきましては、緩和ケアに精通した医師、看護師、医療相談員、栄養士など、多くの職種のスタッフがチームを組み、患者や家族をあらゆる面からサポートしていきます。
 さらに、チームケアの一翼を担うボランティアについても、積極的に受け入れ、活用をしていきます。
 また、県内病院で初めて設置されるこの病棟は、人間としての尊厳を尊重しつつ、患者が最後まで充実した生を享受できるよう配慮されており、本県の終末期医療を実践する病院として、先導的な役割を果たしていくものと考えております。
 今後は、平成十五年に策定した「山梨県地域保健医療計画」を踏まえ、ホスピス協会などとも連携し、県民への普及啓発に努めるとともに、医療関係団体などの意見を聞きながら、県内病院などに対して、緩和ケア病床の整備促進や在宅緩和ケアの推進など、終末期医療の一層の充実が図られるよう要請をしていきます。
 次に、廃棄物最終処分場についてであります。
 明野廃棄物最終処分場につきましては、先般開催された峡北地区最終処分場整備検討委員会において、浅尾地域の理解を得るための取り組みを進めるとともに、同地区以外の旧明野村内における処分場の適地調査を、財団法人山梨県環境整備事業団に依頼して行うことが決定されました。
 過日、新たな委員を加えた検討委員会が開催され、この調査を実施するために必要な適地基準の協議が行われ、環境整備事業団による準備作業が開始されました。
 今後も、明野処分場の問題解決に向け、検討委員会の御意見を尊重する中で、積極的に取り組みを進めていきます。
 これまで、県では、廃棄物の減量化、資源化を推進してきましたが、さらに廃棄物の発生抑制、循環的利用等を一層進めるため、「生活環境の保全に関する条例(案)」を今議会に上程したところであり、今後、事業者、県民、行政が一体となって、循環型社会の形成に向けて取り組んでいきたいと考えております。
 また、本年度実施した産業廃棄物実態調査において、産業廃棄物の最終処分量は、資源化・減量化の進展により、五年前に比較して大幅に減少していることが明らかになるなど、廃棄物の最終処分を取り巻く環境は大きく変化をしてきております。
 現在、次期廃棄物最終処分場の確保に向けた取り組みは、「公共関与による廃棄物最終処分場の整備方針」に基づき進められておりますが、こうした廃棄物の最終処分量の現状や見込み、処理技術の進歩等を踏まえ、廃棄物総合計画の策定とあわせ、この整備方針の見直しについて検討していく考えであります。
 次に、県有林の有効活用についてであります。
 県民共有の財産であります県有林を適切に保全し、森林のもたらす恵みを地域の振興に生かしていくことは重要な課題であります。
 このため、県では、「県有林の森林総合利用計画」に基づき、多様な森林整備を行うとともに、土地の貸し付けについては市町村や公益事業を行う者に限る中で、適切な活用に努めてきました。
 一方、活力ある山梨の実現に向けては、ゴルフ場建設など大規模な開発については引き続き抑制しながらも、緑豊かな県有林の自然環境を生かした保健休養的な利活用や、観光や地域の産業・文化とを結びつけた魅力ある効果的な活用を進めていくことが重要であります。
 このような中、観光や地域産業の振興など県民福祉の向上につながる計画に対しては、従来の市町村や公益事業者に加え、新たに民間事業者も含め、県有地の貸し付けができるよう対応すべきではないかとの要請も寄せられているところであります。
 そこで、こうした時代の変化に的確に対応した県有林の活用について、有識者等で構成する「森林総合利用協議会」の御意見を伺った上、「恩賜県有財産管理条例」を基本に、検討してまいりたいと考えております。
 最後に、国際観光の振興についてであります。
 我が国への外国人観光客は、東アジアを中心に今後も大幅に増加するものと見込まれており、中でも韓国からの観光客は、本年を相互交流人口五百万人を目標とする日韓共同訪問の年としたことや、今月から始まる「愛・地球博」にあわせて訪日観光ビザが免除されることにより、飛躍的にふえることが期待されます。
 韓国の方々にとりましては、我が国の豊かな自然や温泉、ゴルフやトレッキングなどのアウトドアスポーツ、おいしい果物は大きな魅力とのことであり、昨年秋、本県にお招きした韓国の旅行業者やマスコミ関係者も、富士山だけではなく、高原風景が広がる八ヶ岳南麓、紅葉が美しい昇仙峡や勝沼ぶどう郷、さらには、温泉、ワインなど、本県の魅力ある観光資源に強い関心を示されました。
 その後、この旅行業者による清里でのゴルフツアーや、トマト、イチゴ栽培を視察した農業研修ツアーが実現し、先日も、果樹試験場視察や恵林寺、勝沼ぶどうの丘と石和温泉を組み合わせたツアー客が本県観光を楽しむなど、韓国の方々に県内各地の観光の魅力が浸透しつつある手ごたえを実感しているところであります。
 先月開港した中部国際空港も中央道で結ばれている本県にとっては、外国人観光客誘致に当たっての有利な条件がまた一つふえたことになります。
 今後とも、こうした好条件を生かしながら、韓国の方々に、県内各地の自然や風景の美しさ、情緒あふれる温泉郷、ゴルフコースやトレッキングコース、新鮮でおいしい果物など、本県の四季折々の観光の魅力情報を積極的に発信していくとともに、来年度も引き続き、旅行業者を招聘しての県内各観光地の売り込みや商談会を開催し、韓国からの誘客拡大に努めていきます。
 以上をもって私の答弁といたします。その他につきましては、担当の部長から答弁いたさせます。



福祉保健部長

皆川議員の御質問にお答えします。
 まず、PFI事業による県立中央病院の駐車場整備についてであります。
 PFI事業で整備する駐車場については、病院北側等の平面駐車場の改修とあわせ、来院者の利便性を考慮し、病院敷地内に立体駐車場を建設し、全体で約千台分を確保します。
 立体駐車場は、病院の建物に隣接しており、雨の日などでも快適に移動できるよう、利用者の動線を考慮した利便性の高い施設となります。
 構造は二層三段の自走式で、収容台数は六百三十台規模とし、災害等に対する安全性を確保するとともに、高齢者や障害者が利用しやすいように、ゆったりした駐車スペースを設け、バリアフリーなどにも十分配慮し、十八年七月の供用開始を目途に整備していきます。
 また、この駐車場は、原則として年中無休で二十四時間利用できるものとし、管理・運営については、有人管理とあわせ、モニター等による二十四時間監視体制を敷くなど、緊急時の迅速な対応はもとより、利用車両の安全対策などにも十分配慮し、的確に利用者ニーズを反映できる体制を整備します。
 このため、駐車場の利用については、適正な管理・運営を行う観点から、外来患者等を除いた利用者に一定の負担を求めることとし、有料化する予定です。
 今後、料金等については、全国の公立病院の事例や本県の交通事情などを勘案して設定することとなりますが、利用者の御理解が得られるように、安全性や利便性を高め、利用者サービスの向上に努めていきます。
 次に、愛玩動物の管理等についてであります。
 ペットは、私たちの生活に潤いと安らぎを与えてくれる大きな存在となってきており、昨年度末、飼育されている犬の登録数は、過去最高の六万六百七十一頭にもなりました。
 一方、不幸にして処分された犬や猫は、十年前には一万三千百三十五頭でしたが、年々減少してきており、昨年度は四千三百七十六頭と、約七割減となっております。
 引き続き、動物への思いやりや命の大切さが県民に理解されるよう、市町村、獣医師会、動物愛護推進員やボランティア団体の協力を得て、犬や猫の避妊等の促進、飼い方教室や譲渡会の開催、動物愛護デーや県民の日における普及・啓発等を実施していきます。
 次に、人に危害を及ぼすおそれのあるカミツキガメなどの危険な動物を飼う場合には、「山梨県動物の愛護及び管理に関する条例」に基づき、許可が必要です。
 このため、動物取扱業者に対する講習会や県のホームページ等を通じて、飼い主や、これから飼おうとする人たちに、その危険性や飼育方法等について理解が得られるよう、周知徹底に努めています。
 さらに、国内の生態系等に被害を与える動物として「外来生物法」に指定された場合は、学術研究等の目的を除き、飼育や販売・譲渡が禁止されます。
 また、法律の施行前から飼育されているペットについては、新たに特別な許可を受ける必要があります。
 今後も、動物の愛護思想を高揚し、人と動物とが調和でき、共生できる社会の実現に向けて、積極的に取り組んでいきます。
 以上です。



商工労働部長
皆川議員の新産業の創出についての御質問にお答えいたします。
 経済のグローバル化や技術革新など社会経済を取り巻く環境が大きく変化する中で、本県経済が今後も力強く発展していくためには、地域の強みや資源を生かした新産業の創出が極めて重要です。
 「山梨県産業振興計画」においても、新たな成長産業となり得る分野として、ナノテクなどの新製造技術や、バイオテクノジー、環境・新エネルギーなどを掲げ、その振興を図ることとしています。
 本年度は、新事業創出支援体制の充実や、産学官共同研究の促進、工業技術センターの機能強化、さらに、新しい形の産学官連携組織である「IIEN・Y」の設立など、新産業創出に向けた取り組みを積極的に展開してきました。
 これらに加え、明年度は、「山梨県バイオ産業集積プラン」に基づき、産学官の研究者、技術者のネットワーク組織の設置などを通じ、山梨にふさわしいバイオ産業の集積・振興を図っていきます。
 さらに、四月に設立する「総合理工学研究機構」においては、産業横断的な領域で新たな産業の創出につながる試験研究を推進するとともに、産学官の連携や、県内企業への技術移転を一層推進することとし、バイオマスを活用した新エネルギーの開発、廃プラスチックのリサイクル技術の研究、甲州種ワインの個性化など、本県の多様な地域資源を融合・活用した試験研究に取り組みます。
 今後も、時代の流れを的確にとらえる中で、これらの施策を積極的に展開し、本県の豊かな自然環境や特色ある産業集積を生かした、山梨らしい新産業の創出に努めていきます。
 以上でございます。



    観光部長

皆川議員の甲府城を活用した観光の振興についての御質問にお答えをいたします。
 甲府城は、県民の憩いの場であり、甲府駅に隣接した観光名所として古くから親しまれてきました。
 昨年の稲荷櫓の完成を機に、新たに県民の皆様のボランティアによる甲府城御案内仕隊を組織し、これまでに六千名を超える皆様を御案内し、好評をいただいております。
 こうした中で、昨年来、甲府城を舞台に民間の発想と運営による新しいイベントが試みられ、県外からも多くの参加者があるなど、県都甲府の中心部が長期にわたってにぎわい、改めて観光資源としての価値の大きさを実感しております。
 今後におきましても、県民みずからの力で創意工夫を凝らしたイベントが継続して開かれ、本県を代表する祭りとなっていくことを期待するものであり、甲府商工会議所を初め関係機関と連携しながら、この新たな取り組みが効果的かつ円滑に実施され、特色ある祭りとして定着していくよう、指導・助言や開催費の助成をしていく考えです。
 さらに、恩賜林記念館内に、本県の魅力が再発見できる山梨の偉人の記録などの展示や、県内各地の観光・イベント情報の紹介コーナーを設け、甲府城御案内仕隊と連携しながら、県内各地への観光の出発拠点としていきたいと考えています。
 以上でございます。