皆川議員

私は、自由民主党の立場から、今議会に提出されました案件並びに県政一般について質問いたします。
 昨今の我が国の状況を見ると、まさに激動の時代に置かれていると言っても過言ではございません。国際情勢に目を向ければ、イラク問題、北朝鮮問題など、国際社会の平和及び協調という枠組みを揺るがしかねないような状況に直面しております。一方、国内情勢を見れば、先日発表された二〇〇三年四半期における実質GDP成長率が、前期比でゼロ%、年率もゼロ%という厳しいものとなっています。
 このことは、「昨日よりもあすがよくなる」という「明るい未来」が描けない、停滞した社会となってしまうおそれをはらんでおります。適切な経済運営を行い、即効性のある経済対策を講じなければ、「再び失われた十年」になってしまうのではないかと危惧しております。
 このような激動の時代にあって、山梨県を取り巻く社会経済情勢も困難を極めております。まさに、あらゆる局面で議会及び行政の判断が必要とされており、高い見識と着実に物事を進めていくことのできる、実行力のあるリーダーが求められていると言えます。
 思い起こせば、私が甲府市議会議員二期目を務めていたころ、当時、甲府市長であった山本知事とさまざまな議論を交わし、ともに市政の発展のため尽力してまいりました。甲府市長時代における、市のごみ処理問題をスムーズに進めた手腕や大胆な市債削減などに見られるように、山本知事は、派手なパフォーマンスはないが、堅実かつ着実に県政を進むべき方向へ導いていかれる人物であると確信しております。
 ところで、私が市議会議員を務めておりましたころに山本知事が市長に御就任され、今回も県議会議員を務めておりますところで山本知事をお迎えすることができたことは、山本知事との運命的なめぐり合わせを感じざるを得ません。
 山本知事の言われる美力、民力、創力を十分に発揮し、「誇れる郷土・活力ある山梨」を実現して、どこにも負けない山梨県にするため、知事とともに全力で県政に取り組んでまいりたい。そんな思いを抱きながら、以下、質問に入らせていただきます。

 初めに、新県立大学の設置についてお尋ねします。
 本年一月に「県立女子短期大学改革の基本方針」がまとめられ、女子短期大学は、時代や社会の要請にこたえられるよう、男女共学・四年制大学に改組転換を図るとともに、看護大学と統合し、新たな県立大学を創設することとされました。
 私は、大学を取り巻く社会経済情勢の変化を踏まえた上で、公立大学の使命や存在意義を考え直し、公立大学のあるべき姿に一歩でも近づけるよう、大学の改革を強力に推進していく必要があると考えております。
 また、「一県一国立大学が未来永劫の原則である必要はない」との指摘があるように、全国のすべての大学と短大は、まさに生き残りをかけた大競争時代に入っています。この競争を勝ち抜くため、新たな県立大学には、どのような魅力や個性を持たせ、質の高い学生を集めるか、また質の高い教育、人材養成を行っていくのかについて、明確な戦略が必要であります。
 そこで、まず、新県立大学の新設学部・学科をどのような考え方で設置され、どのような教育を行おうとするのか、また、看護大学は看護学部として統合されることとなりますが、高度化、専門化する看護需要に対し、質の高い実践的な看護職員の養成や教育研究の必要性から、大学院まで整備された看護大学の質を落とさず、統合メリットを引き出せるようにするには、どのような取り組みを行うのか、御所見を伺います。
 さらに、新県立大学を県内外にPRするとともに、より一層魅力あるものにするためには、新県立大学のネーミングや快適なキャンパスライフなど、学生から見て入学したいと思う大学にしなければなりません。
 このため、既存の山梨大学や山梨学院大学などと区別できるような、新しい感覚の大学名をどのように考えるのか、また、二つに分かれた既存のキャンパスの運営について、「学部あって大学なし」となることのないよう、一体感のある学内の交流をどのように図っていくのか、あわせて伺います。

 次に、SARS対策についてお尋ねします。
 重症急性呼吸器症候群、いわゆるSARSにつきましては、昨年末に最初の症例が中国広東省で確認されて以来、中国を中心に世界的な広がりを見せ、六月末に中国本土で終息宣言が出されましたが、いまだに感染源は究明し切れていません。
 新聞報道等によると、ウィルスは高温で多湿になると活動が弱まる一方で、低温で乾燥すると活動が強まることから、SARSを含む風邪や肺炎などのウィルス性感染症は、夏には下火となり、秋から冬にかけて流行する傾向があると指摘する研究者もおります。
 今後は、SARS対策が効を奏し始めても、ことしの秋から冬のことを考えて、十分に対策を講ずる必要があります。  去る五月中旬には、我が国に初めてSARS患者が入国したことで、関係の自治体では、二次感染の防止のために消毒等の対応に追われたり、観光業界においては観光客のキャンセルが相次ぐなど、大きな痛手を受けることとなりました。
 夏に向けて一時の猛威がおさまったとしても、「治にいて乱を忘れず」の気持ちで、山梨県としても、危機管理体制をきちんと整備しておく必要があると思います。  また、本県には、日本の象徴として国際的に知られた富士山があり、富士北麓地域を中心に、アジアの方々を初め、多くの外国人観光客が訪れております。  しかし、外国人観光客について、入国後にSARSが発病する場合などの影響をおそれ、昇仙峡観光協会などを初めとする県内観光業界において、中国などSARS伝播確認地域からの観光客の受け入れ拒否をする動きが見られました。この点からも、観光業への影響が大きくなることのないよう、次の冬に向けて早急なSARS対策が不可欠であります。
 幸い国内ではSARS患者はいまだ発生しておりませんが、適切な県民への情報提供を行い、県民の不安を解消するとともに、迅速に感染の拡大防止を図ることができるよう、万全の体制を整備しておくことが必要であります。
 そこで、県におかれては、現在、どのようなSARS対策を講じているのか、また次の冬に向けた対策はどうなのか伺います。
 さらに、先日、県内のSARS初期診療外来医療機関として、山梨県立中央病院を初めとする十一の医療機関が公表されました。このことは県民の福祉向上のために十分に評価されるべきものでありますが、東部地域、峡東地域における初期診療医療機関名が見当たらないことは残念です。県内のすべての地域において、県民が安心できる、バランスのとれた医療体制を整備するために、県としてどのような対応を考えているのか伺います。

 次に、環境問題についてお尋ねします。
 まず、私たち山梨県民は、富士山を仰ぎ、水清く緑豊かな自然に囲まれる中で生活を営んでおります。この豊かな自然は、地球の悠久の歴史の中で大切にはぐくまれてきたすべての生物にとって、かけがえのないものであります。この自然をこのまま次世代に引き継いでいくためには、国連で我が国の総理が決意表明したように、「将来の世代に対する責任」はもとより「人類の安全保障」という観点から、私たち一人一人が自覚と責任を持って、地球環境に優しいライフスタイルに改める必要があります。
 特に、二酸化炭素を初めとする温室効果ガスの削減については、今すぐに取り組んでいかないと地球の平均気温が上昇し、砂漠化が進んだり、氷河が解けて海面が上昇することで多くの都市が水没するなど、我々の文明の大いなる驚異となってしまいます。  国では、国際的な約束である京都議定書に基づき、温室効果ガスを二〇〇八年から二〇一二年までの間に、一九九〇年を基準年として六%削減するとしており、そのため、技術開発や国民の取り組み、森林吸収による対策を講じることとしております。しかしながら、温室効果ガスは、二〇〇〇年には基準年に比べ八%も増加しており、削減計画は「絵にかいたもち」になっています。
 こうした状況を踏まえ、県土に占める県有林の割合が全国一位の本県では、他県に先駆けた積極的な取り組みが考えられます。改めて、地球温暖化防止対策に県としてどのように取り組まれるのか御所見を伺います。
 二つ目に、「自動車等の排出ガス対策」について伺います。
 夏になると大型バス、トラック等が、車内の冷房のために、駐車中であってもアイドリングをしている光景が頻繁に見受けられます。
 アイドリングのように、快適さを求めて悪気なく行っているさまざまな行動が、私たちの大切な自然環境に大きな負荷をかけていることを十分に周知、啓発する必要があります。  東京都では、平成十二年十二月に「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」を制定し、運転者、事業者等に対して、自動車等を駐車し、または停車するときは、当該自動車等のエンジンの停止を行わなければならないという義務を定めるとともに、違反した場合には、知事が違反者に対して、必要な措置をとることを勧告することができる旨を定めています。
 県では、これまでもアイドリング・ストップ運動などに取り組んでこられましたが、平成八年九月議会から二度にわたり我が会派の辻議員が提案している規制条例のように、アイドリング禁止について、従来よりも一歩踏み込んだ対応が必要であると考えます。
 「義を見てせざるは勇なきなり」とあるように、環境日本一を目指す山梨としても、県民の健康を考えて、果敢に取り組む必要があります。県の対応について御所見を伺います。
 また、大都市地域においては、窒素酸化物や浮遊粒子状物質による大気汚染は、依然として厳しい状況にあります。これらの汚染物質は、自動車の寄与割合が高く、特にディーゼル車から排出される浮遊粒子状物質は、発がん性があり、人の健康への影響が指摘されています。
 このため、国においては、従来から窒素酸化物の削減を目的とした自動車NOx法を改正して、浮遊粒子状物質についても削減目的とする自動車NOxPM法を平成十三年六月に公布し、自動車交通が集中している地域などを対策地域に指定して、排出基準に適合しない車は同地域内で登録できないとする車種規制を、平成十四年十月一日から施行しています。
 一方、地方自治体の取り組みも始まっています。浮遊粒子状物質の環境基準の達成状況が低いレベルで続くという厳しい状況にある東京都と周辺三県では、浮遊粒子状物質の主要な発生源であるディーゼル車利用のあり方を検討し、浮遊粒子状物質の排出基準を満たさないディーゼル車の運行を禁止する規制条例を、この十月からスタートすると聞いています。
 こうした中で、上野原町など首都圏に近接する市町村では、光化学スモッグなどの問題が発生しており、もはや他人事ではありません。
 本県においても、昨年度から、県内の浮遊粒子状物質による大気汚染状況の調査について、着手し始めていると聞いていますが、今後、ディーゼル車の排出ガスに関する規制などの対策にどのように取り組んでいくのか、御所見を伺います。
 昨年、東京電力の原子炉自主点検にかかわる不正記録等の不祥事以来、現在十五基、夏の電力供給の三割程度である千五百九十五万キロワットの発電が停止しています。このため、夏に向けて、電力消費のピーク時には電力不足が予想されることから、東京電力では、休止火力発電の再稼動等による追加的供給力対策の検討のほか、大型の非常用発電施設の所有者に対する施設の稼動要請を検討しています。
 電力不足の危機状況に対する応急的な措置は必要ですが、非常用発電施設などは主に重油を用いており、排出ガスは光化学スモッグの一因となるなど、自然との共生を目指す大気汚染対策の努力を水の泡にしかねません。
 夏に向けて、このような問題を回避できるように、県民及び県が一体となって取り組む必要があると思いますが、県としては、県民や企業に対して、どのような協力要請を検討しているのか伺います。

 次に、本県の観光振興についてお尋ねします。
 今や、各地域において、文化・歴史に根づいた独自性ある観光資源の活用は、大きなビジネスチャンスとなります。
 この点について、東京都は、平成十四年十月より、観光施策に要する費用に充てるための法定外目的税、いわゆる「ホテル税」を導入し、我が国の首都、国際都市としての顔のほかに、国際観光都市として世界にアピールしようとしております。まさに、観光振興は地域の振興施策のトレンドと言えます。
 そこで、本県の観光資源を見直すべく甲斐の国の歴史をひもとくと、その文化形成に大きな影響を与えた二つの時代があると考えられます。一つは、戦国時代のおける武田信玄を中心として築き上げられてきた戦国文化、もう一つは、元禄以降における甲府城下町を中心に発達した町人文化であります。
 特に、元禄以降の発展は、甲府城の修築、城下町・甲府の整備を初めとする政策を展開した柳沢吉保・吉里親子の存在なくしてはあり得ません。
 元禄以降の繁栄ぶりは、甲府の小正月の道祖神祭りが「当国一大盛事」と称されていたことにも見てとることができます。若松町に亀屋座という芝居小屋があり、江戸歌舞伎の公演が行われたり、浮世絵の大家の創作が本県で行われたとの記録もあります。
 当時、この祭りの見どころは、商家の軒先にめぐらされた十メートルの長大な飾り幕であったと伝えられています。特に、町内ごとに、曽我物語や京都名所など画題を決め、京都の絵師や江戸の浮世絵師にもまく絵の制作を依頼して、趣向とぜいたくを凝らして競い合った結果、すぐれた作品が本県に今も残されています。
 このような甲斐の歴史をかんがみるとき、信玄公祭りにより、本県が全国に誇れる文化の一部を観光素材として活用していると言えますが、もう一つの重要な要素である元禄文化を、観光素材として十分に活用していると言いがたいのは残念でなりません。  そこで、今も本県に残されている、東海道五十三次によって不動の人気を得た浮世絵師・歌川広重の描いた「東都名所目黒不動乃瀧」や三十九枚の「東海道五十三次画稿」を活用した、元禄甲府城下町祭り(仮称)を開催することで、地域経済の活性化と山梨県の観光振興に資することはできないものかと考えます。
 柳沢吉保が甲斐の国の統治を任ぜられて、来年で三百周年となります。
 このような歴史を踏まえ、本県の二大イベントとして、春の信玄公祭りに並ぶ秋の元禄甲府城下町祭り(仮称)を開催し、県の保有しているまく絵を中心に「小江戸」甲府を復活させることについて、県としてはどのような支援策が考えられるのか伺います。
 次に、この柳沢親子の時代に再整備され、現在まで私たちに残された誇るべき遺産である甲府城下町を生かした観光について伺います。
 甲府城については、整備された石垣の上に白い土塀が張りめぐらされ、稲荷門、内松陰門、鍛冶曲輪門の三つの城門も完成し、一段とその美しさを増してきております。また、七月一日に新聞発表されたとおり、中央線の県内の全通百周年を記念し、車窓や駅からの景観の美しい中央線十景にも選ばれております。
 いよいよ来年三月の完成・公開を目指して、稲荷やぐらの建設も着々と進んでおります。それにあわせ、伝統工法の見学会も既に四回開催され、いずれも好評で、回を重ねるたびに見学者もふえており、また見学者に伝統技術体験もさせてくれるという、大変有意義なイベントになっております。
 このような観光名所として整備される甲府城を中心に、美術館、博物館、温泉やすぐれた自然景観等の山梨県にある観光資源をルート化することで、観光客の満足度を高め、滞留時間の拡大、ひいては通過型の観光地から宿泊型の観光地への脱皮を図ることができるはずであります。  そこで、「観光立県山梨」の確立のために、歴史・文化あふれる甲府城を活用し、地場産業と結びつけ、宿泊型への転換により、地域経済の活性化を図っていくことが県政課題の急務と考えますが、この点についてどのようなお考えか、お聞かせ願いたいと思います。

 次に、甲府駅北口の整備についてお尋ねします。  県による甲府城の整備事業のほかに、本年二月、甲府市が「甲府駅北口地区整備構想」を発表しました。  甲府市は、国の「まちづくり総合支援事業」の補助決定を受けて、「駅北口三十号街区」に「歴史公園」をつくり、渡りやぐら形式の「山之手御門」等を復元する予定になっております。この「駅北口三十号街区」からは、稲荷やぐら等の甲府城本体がよく見え、加えて富士山も稲荷やぐら後方に見える、展望のすぐれた場所であります。
 甲府城の一角を形成しているこの「歴史公園の整備」は、甲府市が来年から二カ年をかけて整備する計画になっており、県の「舞鶴城公園整備事業」に極めて緊密に関連する重要な事業と言えます。  そこで、復元工法などについても、県と市が連絡を密にし、甲府城全体の歴史的、文化的価値を損ねないように十分配慮していただきたいのでありますが、県は、甲府市の歴史公園整備に対し、どのような支援をお考えなのか、御所見を伺います。
 また、甲府駅北口整備の一環として、従来より県が駐車場として利用している土地について、有効活用が必要であります。
 そこで、この県の遊休地に、教育県にふさわしい図書館を建設することを提案します。
 県立図書館は、昭和四十五年にオープンしてから、施設の老朽化が激しく、市町村の図書館に比べても、暗くて狭いこと、ユニバーサルデザインの発想以前の施設であるため、高齢者や障害者にとって利用しやすい構造となっていないことについて、利用者からの不満の声も聞きます。
 また、図書館へのアクセスについて、利用者の駐車場が極めて狭隘であることから、不便であること、図書館を近代化するためIT化を推進するにも、スペースや機器が不足していることなど、問題点は山梨県図書館協議会からの答申でも指摘されているとおりであります。
 時代に見合った県立図書館を設置し、蔵書冊数が都道府県立の図書館で全国最下位という不名誉な状況は、早急に改善しなければなりません。
 このように図書館の設置により、甲府駅南口を商業の中心地、北口を図書館、歴史公園、シビックコアなど文化の中心地として、一体的に整備することができます。甲府駅の利便性も図書館の利活用に資するはずで、甲府駅北口のリニューアルの目玉として図書館整備は望ましいと思いますが、県としての御見解を伺います。

 最後に、体育施設の充実についてお尋ねします。
 屋内公認プールの整備についてであります。
 人の心身の両面に影響を与えるスポーツは、明るく豊かで活力に満ちた社会の形成や、一人一人の心身の健全な発達に必要不可欠なものであり、人々が生涯にわたってスポーツに親しむことは、大きな意義を有していると考えております。
 近年、労働時間の短縮や就労形態の変化に伴い、余暇時間の増大が進み、多様化したライフスタイルの中で、人々の多種多様なニーズにこたえられるような、スポーツ環境の整備が求められているところであります。
 本県では、これまで、県民のさまざまな利用ニーズにこたえるため、全国規模の大会等が開催できるスポーツ施設の整備を図られ、最近では、武道館やアイスアリーナを建設するなど、さらに体育施設の充実に務められてきたところであります。
 体育施設の充実が図られたことにより、空手やスケート、水泳、サッカーなどの競技において、世界選手権大会に出場する選手を数多く輩出するなど、競技力向上に寄与し、本県選手の目覚ましい活躍が、多くの県民に誇りと夢を与えているところであります。特に水泳の萩原智子選手は、昨年、横浜国際プールで行われたパンパシフィック選手権二百メートル個人メドレーで優勝するなど、本県が誇る世界レベルの選手であります。
 少子高齢化社会にあって、スイミングクラブで水に親しむ子供は増加傾向にあるなど、水泳は生涯スポーツとして子供から高齢者まで幅広く普及しているだけに、個人のレベルに合ったプールの整備が必要であると考えております。
 水泳の競技会を開催するためには日本水泳連盟が公認したプールが必要であり、この公認プールには二十五メートルと五十メートルがありますが、国際大会や日本選手権大会など競技レベルの高い大会においては、今や屋内の五十メートルプールが標準となっております。
 屋内プールは、季節や天候に左右されず、水温を一定の範囲に管理できることから、年間を通じて利用でき、競技力向上や生涯スポーツ振興の上にも不可欠な施設ではないかと思うのであります。
 そこで、本県においても、水泳の競技力をさらに向上させるため、全国規模の公式水泳大会の開催を可能とすることのできる五十メートル屋内公認プールを整備すべきと考えますが、県としてどのように考えているのかお伺いいたします。
 以上で私の質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。



  山本知事

 皆川議員の御質問にお答えいたします。
 ただいまは、甲府市議会議員としての御経験を思い起こされ、私の行政運営に対し御評価をいただくとともに、県政の推進に当たりましても、私とともに御尽力くださるとの心強いお言葉を賜りながら、県政各般にわたり御質問をいただきました。
 私は、県民の底力を結集し、「誇れる郷土・活力ある山梨」の実現に向け、全力で取り組んでまいりたいと考えておりますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。

 初めに、新県立大学の設置についてであります。
 時代の要請や県民ニーズに的確に対応するために、新たに創設することとした県立大学の学部・学科につきましては、高齢化、国際化の進展に伴う今後の社会的需要や県民の意向、さらには県内他大学の学部構成等も勘案する中で、人間福祉学部(仮称)と国際政策学部(仮称)の二学部四学科に、看護学部を合わせた三学部五学科としたところであります。
 新県立大学においては、地方分権時代にあって、地域に貢献し得る人材の育成を目指し、実学重視の実践的な教育を行うとともに、地域の公立大学としての役割を見据える中で、地域課題の研究や国際交流、リカレント教育の推進など、特色ある運営やカリキュラム編成を行い、あわせて優秀な教員の確保に努め、質の高い教育を維持していきたいと考えております。
 また、看護学部につきましては、福祉系学部との教育科目の相互履修など、カリキュラムの多様化による学際的な教育・研究の推進を図るとともに、保健・医療はもとより、福祉も含めた幅広い知識・技術を持った総合的な人材の育成に努めてまいりたいと考えております。
 今後の開設準備に当たりましては、統合によるメリットが十分に発揮できるよう留意していきたいと考えております。
 次に、新大学の名称につきましては、新たな県立大学にふさわしい名称となるよう、公募も含め、適切な方法を検討していきたいと考えております。
 また、キャンパスの配置につきましては、既存の二つのキャンパスの有効活用を図ることとしており、学部間の教育・研究面での交流だけでなく、学内行事やサークル活動を通じ、学生同士が交流する中で、快適なキャンパスライフが送れるよう検討していきたいと考えております。

 次に、SARS対策についてであります。  SARS対策は、県民の健康と命を守るため、県民や医療機関への正確かつ迅速な情報提供に努めるとともに、患者への適切な医療の提供や感染拡大防止を図ることなどが重要であります
。  このため、県では、SARSにかかわる具体的な取り組みを示した「行動計画」を策定し、県民の不安を解消するため、広報活動やホームページによる情報提供に努めるとともに、保健所などにおける夜間・休日を含めた相談窓口を設置いたしました。
 また、SARS患者の発生に備え、医療機関の御理解と御協力のもとで、初期診療医療機関並びに入院医療機関を確保してきました。
 患者の移送体制につきましては、専門の事業者による移送を確保するとともに、各消防本部の移送協力にあわせて、感染防止に必要な患者移送用のアイソレータを購入いたしました。
 県としては、このようにSARSについて、あらゆる対策を速やかに講じてまいりました。
 次に、冬に向けたSARS対策についてでありますが、SARSは、気候が厳しくなる冬場に再発のおそれがあると言われております。SARSの診断には、症状が類似するインフルエンザなど他の疾病を除外する必要があるため、冬場に流行するインフルエンザの発生をできる限り抑制することが重要になります。
 このため、県では、インフルエンザの予防接種の徹底を図るとともに、感染防止の基本である手洗い・うがいの励行などの啓発に努めてまいります。
 また、医療機関など関係機関との連携・協力を密接なものとし、引き続きSARS発生に備えることとしております。
 次に、SARSの初期診療医療体制についてであります。
 過日、初期診療医療機関については、関係者の深い御理解と御協力をいただく中で、十一の医療機関を公表したところであります。
 今後も、地域バランスのとれた初期診療医療体制の構築を図るため、医療機関等に協力を要請してまいります。

 次に、環境問題について幾つかお尋ねをいただいております。
 まず、地球温暖化防止対策についてであります。
 地球温暖化を防止するためには、日ごろの生活スタイルや事業活動を見直し、みずからの行動を環境に配慮したものに変えていくことが重要であります。
 このため、県では、低公害車の導入促進や環境家計簿の普及など、これまでの取り組みに加えまして、本年度新たに、温暖化対策に関する情報の提供や指導、助言等を行う「地球温暖化防止活動推進員」を委嘱し、地域における実践を促進することとしております。
 また、温暖化対策を総合的、計画的に進めるため、国の新たな「地球温暖化対策推進大綱」などを踏まえつつ、「地球温暖化対策推進計画」を本年度中に策定することとしております。
 この計画では、本県の自然的、社会的特性を勘案した数値目標や、県民・事業者・行政の各主体ごとの具体的な行動指針などを定め、それぞれの実践を促すこととしております。
 さらに、森林については、吸収源としての役割を十分発揮するよう、適切な整備・保全を行うことが必要であります。
 そのため、吸収源対策の基本方針として、重点区域における具体的な取り組みを柱とする「森林吸収源対策推進プラン」を策定し、地域の関係者と連携を図りながら、保育や間伐による健全な森林の整備、保安林等の適切な保全・管理などの対策を積極的に推進することとしております。
 こうした取り組みを通じまして、県民、事業者と一体となって地球温暖化の防止に努めてまいります。

 次に、アイドリング禁止についてであります。
 アイドリング・ストップは、地球温暖化対策や自動車排出ガス対策として、日ごろの生活や事業活動の中で、だれもが実践できる取り組みであります。
 これまで、県では、山梨県トラック協会、山梨県商工会連合会など十七団体により設立された「山梨県アイドリング・ストップ運動推進会議」と連携して、県民運動を展開してまいりました。
 この結果、多くの方々が利用される駐車場に二百基もの啓発看板が設置されるとともに、この運動の賛同者に配布しているステッカーも八万三千枚に上るなど、県民や事業者の取り組みは着実に広がっているものと考えております。
 今後とも、街頭キャンペーンや県広報など、さまざまな機会を通じまして、アイドリング・ストップ装置を搭載した自動車の普及や、県民、事業者のさらなる実践を促してまいります。
 また、本年度末に策定する「地球温暖化対策推進計画」にもアイドリング・ストップ対策を位置づけ、積極的に推進してまいる考えであります。
 さらに、条例による規制につきましては、環境基本条例の制定に向けた関連条例の整理、見直しを進める中で取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、甲府城下町を生かした観光についてであります。
 歴史的資産である甲府城は、着々と整備を進めており、新たな観光名所、観光資源として期待されているところであります。一方、甲府市には、ジュエリー、甲州印伝、ワイン、煮貝など、伝統的で魅力的な地場産業が顕在しております。この甲府城を中心に、美術館、温泉などと、それら地場産品を有機的に結びつけていくことは、本県の魅力を一層増加させ、誘客の促進、滞留時間の延長などに大いに効果があると考えております。
 このため、本年度は、甲府城、地場産品、温泉など、県下各地の観光資源を山梨の「宝」としてとらえ、それを何カ所か訪れていただく「富士の国やまなし宝めぐりキャンペーン」を展開し、滞在型観光への誘導を図ってまいります。そして、大勢の皆様にゆったり滞在していただき、驚き、喜び、感動を実感していただけるよう努めてまいります。
 今後とも、観光と地場産業を結びつけるような取り組みを積極的に進め、地域経済の活性化につなげたいと考えております。

 最後に、甲府市の歴史公園整備に対する県の支援についてであります。
 甲府駅周辺の都市基盤整備は、県にとりましても大変重要な課題であります。
 こうした中、このたび甲府市は、国の「まちづくり総合支援事業」の補助を受け、甲府駅北口東側の「三十号街区」に「歴史公園」を整備することとなりました。
 県におきましても、舞鶴城公園において平成二年度から門ややぐらなどの整備を進めており、甲府市による歴史公園の整備は、これと相まって県都・甲府の新たな名所として広く期待が寄せられるものと思います。
 今後におきましては、歴史公園を含めた甲府駅北口地区が豊かな交流空間となりますよう、甲府市とさらに連携を深めていきたいと考えております。
 以上をもちまして私の答弁といたします。その他につきましては、担当部長から答弁いたさせます。



  森林環境部長

 皆川議員の「自動車等の排出ガス対策」についての御質問にお答えいたします。
 まず、ディーゼル車の排出ガスに関する規制などの対策についてであります。
 自動車からの排出ガスによる大気汚染を防止し、快適な大気環境を確保することは重要であります。とりわけ、近年、大都市地域の幹線道路周辺を中心に、ディーゼル車から排出される浮遊粒子状物質による汚染が大きな問題となっています。
 このため、県におきましても、平成十四年度から三カ年計画で、主要幹線道路周辺において、ディーゼル車由来の浮遊粒子状物質による汚染実態を把握するため、移動測定局を活用した大気中の濃度測定や粒子の大きさなどの調査を実施しているところであります。
 また、あわせて、県内のより詳細な汚染状況を把握するため、年間を通した測定が行えるよう、大気常時監視測定局十一局すべてに測定機器の整備を進めています。
 今後は、これらの調査結果をもとに、有識者や関係団体等も交えて、ディーゼル車の排出ガスに関する規制について検討をしてまいります。
 次に、電力不足に基づく非常用発電施設による排出ガス対策についてであります。
 東京電力では、ことしの夏、電力の供給力不足が万一生じた場合の対策として、自社所有の非常用発電設備十二基を稼動させるとともに、自社以外の設置者に対して稼動要請を行っているところです。県内でこの要請を受諾し稼動する予定の設備は四基程度であり、これにより県内の必要な電力量が確保できる見込みであることから、他の非常用発電設備が稼動することはありません。
 また、これら十六基のすべてが稼動する場合でも、一基当たり最大で五日間、延べ十五時間と聞いており、重油、灯油等の燃料消費に伴うばい煙の排出量の増加は、ごくわずかであると考えております。
 しかしながら、県といたしましては、万全を期するため、その設置者に対して、設備の点検を十分に行い、ばい煙による大気への負荷が最小限となるよう指導してまいります。
 なお、ことしの夏に向けての節電対策につきましては、県民や企業に対して、テレビスポットや広報誌、県のホームページなどを利用して、こまめな節電への協力を呼びかけてまいります。
 今後も、あらゆる手段を活用して、非常用発電設備の稼動が回避できるよう、節電への協力要請をしてまいります。
 以上でございます。



  商工労働観光部長

 皆川議員のまく絵を中心に「小江戸」甲府を復活させることについての御質問にお答えいたします。
 甲府の発展の歴史を見ますと、江戸時代、柳沢吉保・吉里父子が大名として甲府城と城下町の整備を進めたことを契機に、民力が飛躍的に進展し、文化の繁栄がもたらされました。その後、幕末まで続いた甲府勤番支配の制度により、江戸からすぐれた人材や江戸と直結した文化が流入し、現在でも多くの歴史的資産が残されております。
 御提案の甲府城や「まく絵」など、歴史的資産を生かした集客とにぎわいをつくり出す祭りの開催は、地域の産業やまちの活性化につながるものと期待するところであります。
 甲府市では、中心市街地活性化計画などに位置づけて、秋には甲府ウィークや伝統的な「えびす講」などの大型のイベントも実施されております。これらのイベントと甲府城を中心とする歴史的資産を活用した祭りとの連携なども考えられますが、祭りを実効あるものにするには、何よりも地域の熱意や努力の結集が必要であります。
 今後は、地域の機運の高まりが醸成される中で、どのような支援が行えるのか検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。



  教育委員会委員長

 皆川議員の甲府駅北口の図書館整備についての御質問にお答えいたします。
 県立図書館につきましては、老朽化した現施設・設備の改善ばかりでなく、利用者の新たなニーズに対応できるよう、その役割と新たな機能について、山梨県図書館協議会や庁内検討委員会において検討を行ってきました。
 その結果、これからの時代の県立図書館は、市町村立図書館との役割分担を明確にする中で、市町村立図書館への支援、県民の高度で専門的な学習への資料提供、ビジネス支援など新分野へのレファレンスサービスの拡充などに重点を置き、インターネットを初めとする電子技術を取り入れた図書館が望ましいものと考えております。
 今後におきましては、これらの機能を十分に発揮できるような施設の規模や内容等につきまして、引き続き検討するとともに、道路や公共交通などの交通アクセス、十分な敷地面積の確保、周辺環境との整合性など、施設の立地条件につきましても調査・研究をしていきたいと考えております。
 以上でございます。



  教育長

 皆川議員の体育施設の充実についての御質問にお答えいたします。
 スポーツ施設につきましては、県民の多様なニーズにこたえ、いつでも、どこでも、気軽にスポーツに親しむことができるよう、市町村と連携して施設の整備充実に努めてきました。
 県内の水泳プールにつきましては、現在、公立施設と民間施設を合わせて三百四十三施設あり、このうち三十二施設が年間を通して利用できる屋内温水プールであります。
 さらに、大会等が開催できる公認の二十五メートル屋内温水プールは、緑ケ丘スポーツ会館内の屋内プールと山梨学院シドニー記念水泳場の二施設があります。また、公認の五十メートル屋外プールは、小瀬スポーツ公園水泳場ほか二施設が整備されております。
 こうした中、競技団体等から、五十メートルの屋内温水公認プールの整備について要望がありましたので、全国の整備状況を調査したところ、五十メートル公営屋内プールで年間利用できる施設は、二十二都道府県、四十五施設であります。
 今後とも、時代とともに変化する県民ニーズを的確に把握する中で、全国の屋内公認プールの利用状況や管理・運営状況などについて、引き続き調査・研究していきたいと考えております。
 以上でございます。



 皆川議員

 ただいまの答弁の中に調査・検討という言葉が数多くありましたけれども、全般的には、大体おおむね前向きな回答をいただいたものと思っておりますが、二、三再質問させていただきます。
 アイドリング禁止につきましては、平成八年九月議会の知事答弁で、条例による規制については、県民の皆様方の御意見を十分に伺ってまいりたいという答弁をいただき、また、平成九年六月議会の知事答弁では、条例による規制については、アイドリング・ストップ運動などの取り組みを粘り強く続け、その成果を見きわめる中で検討してまいりたいというような見解が示されたわけでありますが、先ほど、山本知事の御答弁を聞いたところ、従来よりもはるかに突っ込んで、条例制定に向けて取り組んでいくというような御答弁をいただきましたことは、「環境日本一やまなし」を目指す山本知事らしい、積極的で、大変前向きな答弁だというふうに高く評価させていただきたいと思います。
 ところで、全国を見渡しますと、既に二十都道府県においてアイドリング禁止条例が制定されているわけであります。そこで、ぜひとも一日も早く、本県も条例制定に真剣に取り組んでいただきたいと思うわけであります。
 そこで、いま一度、条例制定に向けてどう取り組んでいくのか、決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。
 次に、五十メートル温水プールの件でありますが、先ほどの答弁の中で、五十メートルの公営屋内プールで、年間利用できる施設は、二十二都道府県で四十五施設あるという答弁をいただきましたけれども、これは、ちょっと聞いていますと、半分ぐらいの県しか整備されていないように受け取れるんですが、実は、これは通年ということでありまして、冬は五十メートルの屋内プールをアイスアリーナとしてスケートに使うというような形での五十メートルの屋内プールの整備は、既にほとんどの県で行われているというふうに、私は聞いております。
 そういうこともありますので、財政状況が厳しいというような折でありますので、その辺はよく理解できるんですが、ただ、それを理由に事業化は不可能であるとか、執行停止するというようなことはなく、ぜひとも前向きに、また観点を変えて、ごみ処理場との併設といいますか、余熱利用というようなことも考える、そういう新しい発想をしていただいて、ぜひとも積極的に五十メートルの公認屋内プールの建設に向けて、力強く努力をしていただくことを強く要望しておきたいと思います。
 以上です。



      森林環境部長

 皆川議員のアイドリング禁止についての再質問にお答えします。
 アイドリング・ストップにつきましては、二十の都府県において、自動車等を運転する者の義務、自動車等を使用する事業者に対する運転者への指導義務、駐車場設置者等に対する利用者への周知義務など、条例で規定しているところでございます。
 今後、各都道府県の事例を調査・研究し、公害防止条例などの関連条例の整理・見直しを進める中で、鋭意取り組んでまいりたいと思います。
 以上でございます。