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漢方の説明

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「化学療法に関するパネルディスカッション」において千葉大の中山教授が「漢方療法の経験」と題して、胃の患者168名にWTTCを投与された症例を発表している(日本医師会雑誌、第41巻第12号、945頁、昭和34年)。 それによると延命があったと述べている。
WTTC藤瘤訶子菱の実ハトムギの4種類の生薬から成立っている、漢方製剤である。胃に限らず他の臓器の者についても追試されている。




W・T・T・C の応用例
 次に記す症例は、1例は手術をうけて間もなく治療を開始したもの、
他の2例は主治医から余命1ヶ月位といわれていた患者である。
3例とも延命があり、QOL(生活の質)の向上に役立った報告例である。
漢方症例選集、緒方玄芳著 より)
治験例
1
患者は59歳の女性。 初診は昭和47年8月28日。
現病歴=昭和47年6月、健康診断で右卵巣の異常を指摘されて、同年8月3日、某病院で手術をうけ、右卵巣に原発したもので、既に腹腔内転移が肉眼ではっきり認められる状態であった。 従って、すでに放射線治療の適応ではなかった。主治医が家族に「手遅れの状態であるから、あとは漢方でも飲んでみたらどうか」といった主旨のことを話したそうだ。
現症=体格は小柄で、筋肉は締っていて、顔色よく、生来著患を知らぬ。舌は淡紅色。脈は沈で細、小。腹部は臍から下方に正中線皮切痕がみられ、中等度の左右胸脇苦満がある。
 そこで、WTTCを投与したところ、段々元気になって、年末にはすっかり健康を取戻し、現職に復帰し、8月以後、患者は来院しなくなった。
その後、昭和48年12月初め、突然来院して右鼡径部に不調を訴えた。それから後は、またWTTCを飲み続けた。昭和49年8月、直腸の疑いで初回の手術をうけた病院で手術をうけた。執刀医の説明によれば、前回の手術のときの病巣はきれいになっていて、異常を認めなかった。しかし、直腸にできていたのでこれを切除して、人工肛門を増設したという。そして後三ヶ月位はもつでしょうとのことだった。
昭和49年12月2日、患者は来院して、「多量の帯下が流出し、また左下腹部におできが生じた」と訴えた。みると腹部は腹水のため高度に膨隆し、左鼡径部に拇指頭大に腫れた瘤を認める。
 托裏消毒飲を与えたところ、数日後に自潰し、開口したが、水様のものが少々流出し、肉芽の腐ったようなものが出口をふさいでいるので、千金内托散を与えたところ、約三週間できれいになった。しかし、一方、腹水は依然たまっていて、一般状態はよくならない。
ただ末期にみられる疼痛は全くといってよいほど訴えない。そんな状態がつづく内、昭和50年2月初め、死亡した旨、知らせをうけた。
治験例2 患者は40歳の男性。 初診は昭和50年5月12日。
 最初、肺ないしその附近にあって、コバルト照射で数年間はなんとか抑えていたが、昭和49年ころから腹部臓器にすすみ、最近遂に末期症状をきたした。
 そこで患者の妻に後刻薬を取りにくるようにいった。彼女が薬を取りに来たとき、「末期で腹水が一杯たまっています。」というと、彼女は「よくわかっています。病院の先生にそのことを聞きました」「漢方でも治すことはできません」「そのこともよく知っています。今の苦しみが少しでも楽になれば、と思いお願いするのです。病院の先生はあと一ヶ月の命だとおっしゃっています」「そこまでの承知の上での話なら薬を出しましょう。今よりは楽になり、延命効果も上がると思います」といってWTTCを30日分渡した。それを飲み終えて、次回、請薬にきた彼の妻は「腹部の膨満がとれ、小便が多量に出て、
食欲が出て、浣腸なしで便通がある。顔面浮腫が消えた。」と報告してくれた。
 その後もひきつづき服用したが、9月10日の時点では顔に浮腫があわわれ、衰弱が増してきて、一ヵ月後には遂に死亡した。
治験例3 患者は70歳の男性。 初診は昭和50年5月28日。
現病歴=昭和49年7月10日、直腸で某病院で切除術と人工肛門増設術とをうけた。昭和50年1月腹水がたまって、微熱が続くようになった(主治医は今年6月までもてばよい方でしょう、といった由)。
 を投与したところ、まず、熱がでなくなり、浮腫と腹水が現象し、食欲が増進した。つづけて投与し、10月18日、請薬に来院した時は浮腫、腹水とも消失し、体重が2kg増え、調子がよいといっていた。
 後日,新聞紙上で彼の死亡報道を読み、以外に思った。数日後、遺族の話をきいたところ、次のような経過を聞いた。
 「死亡の数日前、勤務先で尻持ちをついて、腎部を強打し、その直後入院したが、腹水が急に大量にたまってきて、遂に死亡した。
その間、余り苦しむことがなかった。」と。



W・T・T・C 生薬構成について
藤瘤  藤瘤は老木でないと瘤状の部分はありません。瘤状のいわゆる藤瘤を、とくに消化器系に用いられています。単味の生薬の藤瘤を粉末として1日量10グラムを2〜3回に分けて水で服用しますが、
他の薬草と混ぜて用いるWTTC療法と呼ばれる用い方が有名です。藤瘤、菱の実、訶子、ハトムギを混合してあるエキス製剤です。
菱の実 −薬効と用い方−
滋養、強壮、消化促進に、種子を生食したり、ゆでて食べる。
9〜10月頃、果実をとり、水洗いし日干しする。
消化器に、刺針のある果実を煎じて飲む。
種子のアルコール浸出液に肝臓、胃、乳腺、子宮頸部など。
−古書からも−
「万葉集」にヒシを摘む歌があるので、古くから“菱の実”を利用していた。
他の書物にも
 「大和本草」1708年には、生にても蒸しても食う。飢えを助く。
 「和漢三才図会」(わかんさんさいずえ)1713年には、菱の果肉は胃腸をよくし、五臓を補い、暑を解き、消渇を止む。
 「本朝食鑑」(ほんちょうしょっかん)1697年には、滋養、強壮、消化を助けるなどの応用をあげている。
訶子
 起源 シクンシ科 Combretaceae 訶子樹 Terminalia chebura Retz (ミロバラン)の乾燥したもの、核を取り除いたものを訶子肉と云う(タンニンを含有する、その他チェブリックアシド、チェブリンを含有する)、古くは、漢方薬として、消化器の病気に用いる。
鳩麦 ヨクイニンは、古くから、利尿(腹水)、関節痛、いぼに用いられている



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