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病名別解説
リンパ腺炎・瘰癧


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リンパ腺炎・瘰癧(るいれき)について

瘰癧とは、漢方で、頸部リンパ腺の炎症など、も含まれる。
腫脹の総称である、単純な炎症、膠原病、結核、梅毒、悪性腫瘍、なども含まれる。





リンパ腺炎・瘰癧

千金内托散
(せんきんないたくさん)
紫根牡蠣湯(しこんぼれいとう)
伯州散(はくしゅうさん)

@千金内托散:「解説」(万病回春)
 気の鬱滞に因って起こった腫塊を治す処方で、病名のはっきりしない頑固な腫れ物、リンパ腺炎に用いてときに奇効を奏することがある。
 本方は主として甲状腺腫、頸部淋巴腺腫、ガングリオン(腫瘍)、頑固な皮膚病などに症状に随って応用される。

千金内托散加減:「構成」
当帰(とうき):川窮(せんきゅう):芍薬(しゃくやく):人参(にんじん)桔梗(ききょう):桂皮(けいひ):白止(びゃくし):黄耆(おおぎ):木香(もっこう):厚朴(こうぼく):枳穀(きこく):防風(ぼうふう):蘇葉(そよう):甘草(かんぞう):



A紫根牡蠣湯「解説」(黴癘新書)
本方は水戸西山公の蔵方であると伝えられている。黴癘新書に、「楊梅瘡毒、痼疾沈痾、無名頑瘡、及ビ痒瘡痾嶮悪ノ症ヲ治ス」とあり、勿誤方函口訣には、 「此ノ方ハ水戸西山公ノ蔵方ニシテ、楊梅瘡(梅毒)其ノ他無名ノ悪瘡ニ効アリ。工藤球郷ハ痔痛痘疹ニ宜ク、又乳岩・肺癰・ 腸癰ヲ治スト云フ。悉シキコトハ西山公秘録ニ見エタリ」とある。甲状腺腫、舌・鼻咽頭・頸部リンパ・肺壊疽・黒肉・梅毒性皮膚疾患・ゴム腫・扁平コンジローム等にて諸治療の効なきものに応用する 紫根牡蠣湯

紫根牡蠣湯:「構成」
当帰(とうき):牡蠣(ぼれい):紫根(しこん):芍薬(しゃくやく):川窮(せんきゅう):3黄耆(おおぎ): 忍冬(にんどう):升麻(しょうま):甘草(かんぞう):大黄(だいおう)



B伯州散:「解説」(大同類聚集方)
日本における陰症の(よう)ならびに慢性潰瘍の主要な方剤である。セツ, 癰 ,蜂ソウ織炎 ,麦粒腫, 中耳炎, ヒョウ疽, 乳腺炎,カリエス 痔瘻 ,下腿潰瘍などの化膿性外科諸疾患 ,腹腔内の膿傷,神経性抑うつ反応 ,創傷 ,鼻出血 ,リンパ腺炎, 肛門周囲炎, 歯肉出血 など。化膿性疾患の治療しにくいものに応用し、『外科倒し』という異名をもつ。



◆陳修園の処方・瘰癧加味
貝母、夏枯草、瓜呂根、牡蠣という処方の成り立ちからなる、漢方の処方に合方しリンパ腺炎に応用する、たとえば小柴胡湯、小建中湯などに症状に随って応用する。

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<参考になる処方名
 この表は、漢方薬をわかりやすく、すぐに役立つように専門的な術語や診察法を用いずに、出来るだけやさしく砕いて書いたものです。
 「訴え」は誰でも大体共通していますから、それを「確かめる点」で細別して処方を当てはめてゆきます。「狙い所」漢方的な目の付け所を摘要したものです。
 処方の配列は上から下に向かって大体実証から虚証へ、熱証から寒証への順序になっています。

訴え 確かめる点 狙い所 処方
発熱、リンパ腺が腫れ痛み後に化膿して口があく 頸又は腋の下のリンパ腺炎 頭痛や寒気がする 表熱、脉浮緊 葛根湯
熱にふけさめがあり食欲がない 往来寒熱、胸脇苦満 小柴胡湯
化膿して来てしこりが強いが他に容態はない 局所浸潤 排膿散
股のリンパ腺炎 局所の熱感が強い 腫れ痛み赤味も強い 実証、脉緊 大黄牡丹湯
局所の訴えだけで他に容態はない 局所浸潤 排膿散
参考 小柴胡湯加桔梗石膏、柴胡桂枝湯、排膿湯、黄耆建中湯、加味逍遙散、十味敗毒湯、千金内托散、伯州散、中黄膏、楊柏散、紫雲膏、神効湯


・・・・上記の処方は、参考漢方処方です・・・・

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