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◆ナルコレプシー・居眠り病について
◆ナルコレプシーは「居眠り病」といわれるようにその最も目立つ症状は、時と場所に関係なく居眠りを一日に何回も繰り返えすことです。
次に、大喜びしたり「やった!」「しめた!」と得意になったときなど喜怒哀楽の感情の激しいとき急に顔や首、手足の力がかくんと抜けるという症状があり、この間意識は正常で周囲の話が理解できます。
◆この2つの症状が確実にあって何ヶ月も毎日続いていればナルコレプシーの疑いが十分にあります。他の症状としては、寝入り際に鮮明な怖い夢を見たり体を動かそうとしても動かせないいわゆる金縛りにあう、日中に居眠りをする反面、夜間に熟睡できない等の障害があります。
ナルコレプシーの症状は、@睡眠・覚醒リズムの乱れ(睡眠の多相化)、日中繰り返す過剰な眠気、Aレム睡眠が不適当な時間に起きる、情動脱力発作、入眠時幻覚、睡眠発作、睡眠麻痺、など なぜこのような組み合わせになるのかとか、さらにその原因は、まだ十分明らかになっていない。 |
◆ナルコレプシー・居眠り病
医王湯(いおうとう)
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
@医王湯:[解説](内外傷弁惑論)
中を補い、気を益すという意味を含む処方で、虚証の疲労病を補益する処方である、広く体力増強剤として病後の疲労、虚弱体質改善、食欲不振、体がしんどくだるいと云う者に症に随って応用される。
医王湯:[構成]
黄耆(おうぎ):人参(にんじん): 朮(じゅつ): 当帰(とうき): 陳皮(ちんぴ):大棗(たいそう): 甘草(かんぞう): 柴胡(さいこ):
乾姜(かんきょう): 升麻(しょうま): |
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A桂枝茯苓丸:[解説](金匱要略)
婦女の血の道の処方であるが、月経痛、月経困難症などが基本的にあると、頭部血流状態も悪くなる、頭がボーとし、集中すると眠気がさし、気の巡りの悪さなどが起こる、
骨盤臓器の血液の流れの悪さと同時に、頭部など血の集まりやすい場所の鬱血状態を同時に改善する事に由って、気が巡り、良く頭が働くようになる、症状に随って応用する
桂枝茯苓丸:[構成]
桂枝(けいし): 茯苓(ぶくりょう):牡丹皮(ぼたんび):桃仁(とうにん):芍薬(しゃくやく): |
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◆医王湯(いおうとう)について
◆津田玄仙(つだげんせん)の【療治経験雑記】巻の一には、医王湯を用いる8目標が述べてある。
◆手足倦怠(手足が抜けるようにだるく、力がない)。
◆言語軽微(音声が低く、力がない)。
◆眼勢無力(目の見張りに力が無い)。
◆口中白沫を生ず(食物を咀嚼するときに、口のあたりに白沫を生ずる)
◆食、味を失う(食べ物の味がわからない)。
◆熱湯を好む(体に熱が合っても、口は熱い物を好む)
◆臍部の動悸(おへそのまわりに動悸が強い)
◆脈散大にして力が無い。
以上のなかで、食後吸い込まれるようにだるくなるのは、医王湯の目標である、2〜3の症状があれば、証に随って応用する。 |
◆生脈散について
◆生脈散(弁惑論)は浅田宗伯(あさだそうはく)の【勿誤薬室方函口訣】に、精気を滋生し、真元(しんげん)を培養し、心を補い、肺を潤す、とある、処方は(麦門冬、五味子、人参)である、
口訣には、寒は血を凝し、暑は気を傷るというて、暑というものは、至ってつよく人の元気を損なうものなり、
尤も老人、虚人などの暑につかること甚だし、六脈力なく、甚だしきに至っては、結滞するものなり、
◆此の方にて元気を引き立て、脈を生ずるという意なり、
但し暑中に限らず、一切の元気弱き脈の病人には医王湯や、真武湯 に此の方を合して用ゆべし、とある、証に随って応用する。 |
参考になる処方名
●医王湯
●補中益気湯 ●真武湯
●生脈散 ●桂枝茯苓丸 ●当帰芍薬散
・・・・上記の処方は、参考漢方処方です ・・・
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